サイバーエージェントの連結子会社でアドテクノロジー事業を行うAJAと、ソニーグループでマーケティングテクノロジー事業を行うSMN、デジタルインファクトの3社が、国内におけるコネクテッドテレビ広告市場調査を実施。2020年から2025年までの市場規模を推計・予測した。
コネクテッドテレビ広告とは、インターネット回線に接続されたテレビ端末であるコネクテッドテレビ向けに配信される動画フォーマットを中心としたデジタル広告のこと。コロナ禍における「巣ごもり消費」の影響を受け、動画配信サービスのコネクテッドテレビによる視聴者数と視聴時間は大きく増加。現在、その効果検証や有効的な活用方法の実証が進められている。
同調査では、2022年1月から2月にかけてAJA・SMN・デジタルインファクトが保有するデータ、ならびに動画広告市場関係者、動画配信サービス事業者へのヒアリング、公開情報の収集を行い、2020年から2025年までを対象に国内コネクテッドテレビ広告市場の推計・予測を行った。調査結果は以下の通り。
調査によると、2020年から2021年にかけて動画配信サービスのコネクテッドテレビ視聴が拡大したことで、大手動画配信サイトにおけるコネクテッドテレビ広告の配信量が急増し、PC向けの広告配信量を上回る水準に到達。この流れを受けて、2021年は広告事業者や媒体社によるコネクテッドテレビ広告や関連サービスの積極的な提案が進んだ。その結果、大手動画配信サイトでは広告主によるコネクテッドテレビ広告への出稿が急増し、2021年のコネクテッドテレビ広告市場は344億円、前年比337%と推測される。
また今後、精度の高いターゲティング手法や効果計測の手法が確立し、コネクテッドテレビ広告が持つ新たな付加価値が実証されることで、中期的に高い水準の成長を継続することが見込まれ、2023年に1000億円、2025年には1695億円に達すると予想している。