ユニ・チャームは3月29日行われた記者会見にて、江崎グリコと共同で4月から企業向け両親学級「みんなの育休研修」の無償提供を開始すると発表した。同日から参加企業の募集をスタートしている。応募条件は終了後のアンケートのみで特に設けておらず、全国から広く受け付ける。
本施策の背景には、「男性育休の取得率=男性の育児参画」に決してつながるわけではない、という課題感があったとユニ・チャーム 野元世界氏は説明。2022年4月から順次施行される改正育児・介護休業法で、育児休暇取得率の改善の機運が高まる中、両者子育てを支援する企業として本研修を提供し、男性育児の質的な向上を目指したい狙いだ。
『どこの会社でもあたり前に行われている「新入社員研修」のように、本研修をひとりでも、1社でも多くに受けていただきたい』という方針から、無償提供という形をとった。
研修は、江崎グリコの全国にいる「子育てアドバイザー」資格を持つ管理栄養士がファシリテーターを務める。2部制となっており、前半60分で「男性育児はなぜ必要なのか」を解説したのち、2部では、家事育児分担シートの活用などを交えながら、乳児期の育児で大きな負担となる「授乳」「睡眠」「排泄」について紹介する実践編という枠組みだ。
今回の江崎グリコとの共同について、ユニ・チャーム野元氏は、「当社ではミッションとして『“赤ちゃんと親双方の笑顔があふれる子育て生活”の実現』を掲げています。しかしながら乳児期の育児で大きな負担となる“授乳” “睡眠” “排泄”のうち、排泄ケアという育児の一部の情報提供になってしまっていることに課題認識がありました。
男性育休に関して先進的に取り組まれており、さらに授乳の部分に知見のある江崎グリコ様とコラボすることで、育児の全面的なサポートが実現できると考えました」と話した。