ヤフー広告収益、前年比11%増 8年ぶりの2ケタ伸長

ヤフーの2021年度の広告関連売上収益は、前年比11.0%増の3926億円となった。2ケタ成長は2013年以来、8年ぶり。検索広告と、運用型のディスプレー広告がけん引した。「Yahoo!JAPAN」トップページなどを含む予約型のディスプレー広告は前年度並だった。

検索広告では人材や不動産関連の広告出稿が急伸した。運用型ディスプレー広告でも、人材のほか、旅行業界の出稿が多くなった。

D広告は「ディスプレー広告」。予約型の伸び悩みについての質問には回答がなかった

「全体として、ネット広告へのシフトがここ数年で非常に増えている。ヤフーとLINEという巨大メディアが一つになり、ユーザー基盤が強固になったこと出稿を後押しした。経営統合による相乗効果と言える」(川邊健太郎社長)

LINEも広告事業が伸び、全体の売上収益が初めて3000億円を突破した。LINEの広告関連の売上収益は前年比25.0%増の1889億円。

ディスプレー広告では金融やヘルスケアが増えた。商品として好調だったのは、メッセージをやり取りしている相手などが並ぶ「トークリスト」上部に出る運用型広告の「トークヘッドビュー」。公式アカウント開設数も中小企業を中心に大幅に増えた。

Zホールディングス(HD)は2022年度、全体で500億円〜700億円の戦略投資を行う考え。21年の約220億円から2〜3倍の規模となる。広告事業が主力となるメディア領域では、そのうちの2割(100〜140億円)を割り当てる計画で、広告機能の向上のほか、コロナ禍後の経済活動の活性化を見据えて、飲食店向けなどの販促領域の取扱高の増加を狙う。

ZHD全社の売上収益は同比30.0%増の1兆5600億円、利益水準を示す調整後EBITDAは同比12.4%像の3314億円となった。

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