電通グループは5月10日、コンサルティング会社のイグニション・ポイントを連結子会社化したと発表した。顧客企業の事業変革などを担う事業の強化が目的。出資比率は61.3%だが、経営の独立性は保つ方針。取得価額は非公表。
イグニション・ポイントは同日、代表取締役に共同創業者で、前取締役副社長の末宗喬文氏が就任したと発表した末宗氏はアクセンチュアやデロイトトーマツコンサルティングなどを経て、2014年にイグニション・ポイントを前社長の青柳和洋氏と共に設立した。青柳氏は退社した。
イグニション・ポイントは業績を明かさなかったが、創業から6期連続の増収増益で、売上高は2019年度比で3倍という。コンサルティング事業のほか、新規事業開発なども行っている。25年度までに現在のグループ従業員数254人から4倍近い、1000人規模への拡大を目指す。
電通グループは、国内事業会社が進める、顧客企業の事業変革(BX)やマーケティング基盤のデジタル変革(DX)を強化する。BXやDXは、同社が注力する「カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)」分野の中核で、24年度までの中期経営計画ではCT&Tの売上高構成比を50%に高めるとしている。