全日本広告連盟は5月11日、地域の優れた広告コミュニケーション活動を称える「鈴木三郎助全広連地域広告大賞」(第1回)の結果を発表した。26の広告協会および一般による147作品の中から、最優秀賞およびチャレンジ部門賞に、九州旅客鉄道・西日本シティ銀行・LINE Fukuokaの3社によるプロジェクトが手がけた「流れ星新幹線」が選出された。
「流れ星新幹線」は、新幹線で「流れ星」を表現した企画。特殊な照明機材を積み、鹿児島中央駅から博多駅まで運行。車両には、LINEを通じて全国から寄せられた8350点の願いごとを乗せ、車体のラッピングなどで紹介した。
贈賞理由として「逆境だからこそ、こんな時代だからこそ、新幹線にしかできないチャレンジがある。すべての地域が今後参考にできる新しいアイデアにあふれている」として評価された。
【関連記事】
JR九州「流れ星新幹線」、スペシャルムービーを公開
優秀賞およびフィルム・オーディオ部門賞には、長崎県南島原市によるプロモーション動画「突撃!南島原情報局【神回】」が選ばれた。
「突撃!南島原情報局【神回】」は満島ひかりが出演する、約26分のムービー。架空の情報番組やCMを交えながら市の観光資源や特産品などを発信した。SNSで話題となり、動画は2022年4月現在で84万回再生を記録した。「圧倒的なクオリティによる今まで見たことがないような新しい表現、他の何とも違うずば抜けたオリジナリティ、視聴者を最後まで楽しませようという心意気がある」として評価された。
このほか、選考委員会特別賞およびキャンペーン部門賞には岩手日報社と協賛のべ843社による「3月11日『県民の日』制定プロジェクト」、プリント部門賞には青森県「#縄文式ビリビリ健康法」(新聞広告)が選ばれている。
本賞は、昨年度まで「全広連鈴木三郎助地域キャンペーン大賞/クリエイティブ大賞」として15回にわたり開催されてきたが、2022年度から名称を「鈴木三郎助全広連地域広告大賞」と変更し、内容をリニューアルした。地域の産業・経済・文化スポーツに関する広告活動を通じて、日本各地の地域活性化に貢献した優れた広告コミュニケーション活動を顕彰することにより、地域活性化を促す。
贈賞は、5月19日の第70回全日本広告連盟沖縄大会式典席上で行われる予定。