アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)は5月11日、債務超過に陥ったと発表した。東京証券取引所は同社を上場廃止に係る猶予期間入りに指定した。上場廃止を避けるには2022年12月期までに債務超過の解消が必要となる。AMNは同12月末までに資金調達を実施する予定。
2021年12月期の売上高は前年比1.3%減の6億3200万円。営業損失は1億600万円で、原価や販管費の改善によって前期から9200万円改善した。純損失は7億4076万円。台湾子会社の架空売上などの疑義についての調査や過去の決算の訂正、子会社ののれんやソフトウェア仮勘定、固定資産の減損などで計上した6億4900万円の特別損失が大きい。
利益剰余金は前期のマイナス8億7989万円からマイナス11億582万円に広がった。純資産は前期の1億6852万円から、当期はマイナス3億6855万円となり、債務超過に陥った。
アジャイルメディア・ネットワークは5月末にも、収益力向上やコスト削減策について発表するとしている。また、ことし12月末までに資金調達を進め、事業基盤の安定を図りたい考え。