2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)は30日、民間パビリオンを会場に出展する12の企業や団体の構想概要を発表。
住友グループではリアルとデジタルを融合させた「森」の体験。また、バンダイナムコホールディングスでは、同社IP(※)「機動戦士ガンダム」を軸に添えた設計、吉本興業では「笑い」の持つ力を世界中の子どもたちと共有し合える場など、本万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿った各出展者の個性を活かした展示や演出が公開された。
各パビリオンで、「来場者に未来社会を体験してもらい、感動と共感を与える」ことを目指している。6月、大阪・関西万博の公式Webサイトに民間パビリオンの専用ページを開設する予定だ。
発表された各出展社のパビリオン構想は以下のとおり。
●飯田グループホールディングス
・パビリオン名称:飯田グループ×大阪公立大学 共同出展館
・構想概要の要旨:技術進歩により変化・発展する社会の中で、過去も未来も変わることのない「ただいま/TADAIMA」というキーワードを軸に、大阪公立大学との共同研究テーマである「ウエルネス」「人工光合成」技術を活用した“いのち輝く未来社会”を、時空を超えるナビゲーターのメッセージとともに体感できる空間を構想。
●住友EXPO2025推進委員会
・パビリオン名称:「住友館」(仮称)
・構想概要の要旨:未来をつくる子どもたちとすべての人に、リアルとデジタルを駆使した、ここにしかない森での体験を提供。また、パビリオン建設にあたっては、グループが全国に保有する森の木材を全面的に活用するなど、アイデアや知恵を盛り込んで、今日の万博に相応しい姿を見せたい、とした。
●ゼリ・ジャパン
・パビリオン名称:「BLUE OCEAN」(ブルーオーシャン)
・構想概要の要旨:「海の蘇生」をテーマに、来場者に今までにない体験を提供したい考え。建築設計は2014年に建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞を受賞している坂茂氏、展示コンテンツは日本デザインセンターの原研哉氏・原デザイン研究所が担当する。
●玉山デジタルテック
・パビリオン名称:「初志・創新」
・構想概要の要旨:台湾独自の技術(テクノロジー)、智能(スマートソリューション)、文化(カルチャー)、連携(パートナーシップ)をコンセプトに「都市×地方、大自然、生命力」の三大エリアを設け、最新デジタル技術により人々の視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚と感性の「六感」に響く感動を届ける。
●電気事業連合会
・パビリオン名称:電力館(仮称)
・構想概要の要旨:テーマは「エネルギーの可能性で未来を切り開き、いのち輝く社会の実現へ」。コンセプトは「可能性のタマゴ」。エネルギーのたくさんの“可能性のタマゴ”と、それらが集まることで開かれる未来を体感し、共にいのち輝く未来へ進んでいくきっかけとなることを目指す。
●日本ガス協会
・パビリオン名称:ガスパビリオン
・構想概要の要旨:来場者、特に子どもたちの記憶に残り、豊かな心をはぐくむ原体験となるような「来場者参加型エンターテイメントパビリオン」を目指す。カーボンニュートラルという地球規模の課題に対し、ガス業界は皆さまとともに考え、いのち輝く未来社会へ一歩を踏み出したい、とした。
●日本電信電話
・パビリオン名称:「NTT PAVILION 2025 NATURAL 生命とITの<あいだ>」
・構想概要の要旨:「Natural 生命と IT の<あいだ>」をテーマに、「拡張するパビリオン」「生きているパビリオン」「一緒につくるパビリオン」「循環するパビリオン」をコンセプトとして、リアル・バーチャルで万博を訪れる人がワクワクするような未来、社会課題への気づきを感じてもらうことを目指す。
●バンダイナムコホールディングス
・パビリオン名称:「ガンダムパビリオン(仮称)」
・構想概要の要旨:「機動戦士ガンダム」をテーマに未来社会の課題解決に向けた実証実験や、人と人のつながりによる「共創」の実現、リアルとヴァーチャルの連動した未来体験を提供し、ガンダムが示す可能性を感じてもらえるパビリオンを目指す。
●パソナグループ
・パビリオン名称:「PASONA Natureverse」
・構想概要の要旨:パソナグループの仕事は「人を活かす」ことであり、誰もが健康でイキイキと活躍できる社会の実現を目指している。パビリオンでの体験を通じて、世界中のすべての人たちが、いのちを尊び、いのちへの感謝で包まれる世界。多くの人の「ありがとう」が響き合う世界。「Natureverse(Nature×Universe)」を共に創る、創造者になってほしいという想いを込めた。
●パナソニック ホールディングス
・パビリオン名称:パナソニックパビリオン(仮称)
・構想概要の要旨:「解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。」がコンセプト。α世代の子どもたちに、「ノモの国」と名づけた体験を通じて、自身の秘められた可能性「天分」に気付き、未来社会に向けて希望を抱いてもらえるようなパビリオンを実現していきたい、とした。
●三菱大阪・関西万博総合委員会
・パビリオン名称:三菱未来館
・構想概要の要旨:基本コンセプトは「いのち輝く地球を未来に繋ぐ」。「いのちの始まり、いのちの未来」「いのちの尊さ」「いのちの出会いと共に生きる奇跡」といった様々な思いや不思議を共有、来館した一人ひとりに、いのちと未来を想像する時間と空間を体験できるパビリオンを目指す。
●吉本興業ホールディングス
・パビリオン名称:よしもとパビリオン(仮)
・構想概要の要旨:テーマは「waraii myraii(ワライ ミライ)」。キーワードとして挙げたのは「世界中の子どもたち」「笑い」「つながる」。さらに「パビリオン空間を閉じない」「世界中のみんなでつくる」「開催期間をに限定しない」ことを“ルール”として提示した。笑いの力を世界中の子どもたちと一緒に示したい、という。