ブランドも予想外のキーワードが潜在顧客を見つける鍵となる
アドウェイズグループにおいて、アドテク領域の新サービス開発をミッションに設立されたUNICORN。同社ではCookieの利用規制後も適切なユーザーに広告を配信したいというクライアントのニーズに応えるため、全自動マーケティングプラットフォーム「UNICORN」にて、2020年5月に「コンテキストターゲティング機能」をリリースした。
一般的なコンテキストターゲティングはユーザーが閲覧しているコンテンツの中身を「タイトル」「キーワード」「ディスクリプション」などで判断するが、それに加えて、「UNICORN」ではコンテンツの本文のテキストも含めてプラットフォーム内に取り込み、自然言語解析とテキストマイニングをした上で配信先を定める。
また、同社ではアドウェイズグループで培ってきたアプリマーケティングの知見を、顕在層だけでなく潜在層へ届くキーワードのプランニングに活用しているという。
ブランドマーケティング事業の責任者を務める薄井一高氏は「アプリマーケティングでは、精緻なターゲティングをする前に、まずは広く広告を配信し、そこでCPIやROASを見ながら調整をすることで独自の配信アルゴリズムを構築。さらにその改良を重ねることで、投資効果の最大化を支援してきました。コンテキストターゲティングでもこの知見を使い、まずは幅広いキーワードで配信。機械学習をさせることで、ブランド側が当初想定していなかったキーワードを発見することにつなげています」と話す。
すでに想定できているキーワードに絞って配信をしてしまうと、どうしてもリーチするのはニーズが顕在化した層に偏りがち。中長期的な視点で、最初はキーワードの幅を広く持つことが、新たな顧客の発掘には重要であるという。
「私たちが目指すのはブランドのマーケティングパートナー。コンテキストターゲティングにより、顕在層や潜在層に届くキーワードを見つけることで、広告配信にとどまらず、マーケティング全般を支援できると考えています」と薄井氏。
また、ブランドによっては商品の特性上、デジタル上で購入などのコンバージョンが取りにくいこともある。同社ではそのようなブランドでもデジタル広告がブランド価値向上に貢献しているのか否かを判断するための新たな評価指標づくりにも取り組んでいる。
「例えば『クリエイティブ上の滞在時間』や『クリエイティブ上の操作』などのユーザーの反応をエンゲージメントとして評価しています。ひとつの数値結果のみで判断し一過性の広告を打つのではなく、様々な指標を長期スパンで見ることで、真にブランド価値に貢献するプランニングをブランド企業とともにつくっていければと思います」と語った。
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