「計測できる環境整備」が第一
ブランド戦略に寄与する配信を
日本の広告主のデジタル広告に対する意識について、DoubleVerify (以下、DV)日本代表の武田隆氏は「透明性や安全性について関心が高まっているのを感じますが、“透明性・安全”といった“守り”に対する視点が多く、ブランド価値を高めるために戦略的に生かすまでには理解が進んでいる企業は少ないです」と話す。
安全なホワイトリストへの出稿に留まる企業が多い現状を打破し、多様なメディア・プラットフォームを広告主が有効活用するには、「まずは正しく計測・分析ができるようプラットフォーム側が情報開示を行うこと」が重要だと武田氏は言う。
「コネクテッドTVやモバイルアプリなどメディアの多様化がすさまじいスピードで進んでいますが、新しいメディアは規格が揃っておらず同条件での計測ができないこともあります。またYouTubeなど影響力の大きなプラットフォームでも、情報開示が制限されている状態であり、業界として取り組むべき課題です」。
DVでは、計測と適正な配信環境を整えるべく多方面で活動を実施。2月にはデジタル市場の利用動向調査の分野で世界をリードするグローバル・カンパニー、コムスコアとパートナーシップを締結。コムスコアが持つクロスプラットフォームでのオーディエンス測定技術を活用することで、サードパーティクッキーを使えなくなった後もプライバシーに配慮した形での測定と広告配信を行えるソリューション開発を進めている。
また昨年11月にはコンテキストターゲティングによる配信テクノロジーを持つOpenSlateを買収した。現在、欧米ではプログラマティック(自動取引)での広告配信が主流。武田氏は日本にも数年後にはこの流れが訪れると予想する。
「日本ではデジタル広告入札後(ポストビット)に配信された広告を計測してブロック対応するケースが多く、ブロックした枠にも費用が発生しています。デジタル広告入札前(プレビット)でも制御していくことで、本当の意味で広告の投資効果を高めることができます」。
DVのプロダクト「Authentic Bra-nd Suitabilityターゲティング」では、各DSPツールに依存することから汎用化が難しかったプレビットの制御とポストビットの制御を一貫して管理制御する。これにより、 10%以上あったブロック枠が1%以下になり、その状態が維持されている事例も見られている。
多様化が進むデジタル広告を、広告主が保守的に使うのではなく、ブランド価値向上につながる新しい場への出稿が叶うよう、DVは今後も取り組みを進めていくと話した。
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