2022年5月の二人以上の世帯の1カ月間のネットショッピング支出額は2万612円で、前年比19.3%増(名目)となった。ネットショッピングを利用する世帯では同比17.8%増の3万9052円だった。
消費支出は1世帯あたり28万7687円で前年同月比から名目では2.4%の増加だが、物価変動の影響を除いた実質では0.5%の減少となった。住居のほか自動車購入などでの支出を除いた額では25万374円で、実質0.2%増だった。住居などを除く消費支出で、ネットショッピングの占める割合は、前年同月比1.1ポイント増の8.2%となった。
ネットショッピングでの支出では、宿泊料などの旅行関係費が、21年5月の984円から22年5月は3241円に急伸した。新型コロナウイルス感染症の拡大で敷かれていた制限がゴールデンウイークに解除され、高まった旅行需要が反映された格好。食料品や飲料、出前などの「食料」も前年同月比14.7%増(名目)と伸長した。
「食料」へのネット支出は、コロナ禍をきっかけに増加した。18年5月の「食料」の支出額は1545円、19年5月は1921円だったが、20年5月には3486円と、80%以上伸びた。
「食料」の構成比で最も多いのは「食料品」。1世帯あたりの1カ月間の支出額は、前年同月比16.8%増の3150円だった。次いで「飲料」が812円(前年同月は757円)、「出前」が583円(同508円)だった。
「食料品」と「飲料」で支出額が最も多いのは35〜44歳の層。「食料品」は4405円、「飲料」は1036円だった。「出前」は34歳以下の層が最多で、1417円だった。
新型コロナウイルス感染症の拡大で消費行動に大きな影響が見られた主な品目で、口紅とファンデーションは3カ月連続の悪化となった。食事代、飲食代は2カ月連続の改善で、食事代は-17.3%、飲酒代は-48.2%となった。