【前回コラム】『流浪の月』 は踏み絵のような要素があるのかもしれない(映画監督・李 相日)【後編】
今回の登場人物紹介
“番組の存続をかけた”豪華ゲスト、登場?!
澤本:皆さんこんばんは。CMプランナーの澤本です。
権八:はい、こんばんは。CMプランナーの権八です。
中村:こんばんは。Web野郎こと中村洋基です。皆さん、近況いかがでしょうか?最近のお仕事や気になるCM、広告などは。
澤本:「人生には、飲食店がいる。」っていうサントリーの広告でね、われらが栗田雅俊くん(電通)が。
中村:はい、TCC(東京コピーライターズクラブ)賞のグランプリを獲得しましたね。
権八:素晴らしい広告でしたね!
中村:「大CMプランナー」の栗田くん。どこを切り取っても面白いですよね、彼は。
権八:そうそう、ちょっとアキ・カウリスマキ監督の映画に出てくる美青年みたいな顔してますよね。
澤本:ああ~、確かに!
権八:すごい面白いですよね。CMや新聞もあるんだけど、連作のポスターが兎に角いちいち良かったですね!飲食店が今、コロナで辛くてね。それを盛り上げるようなシリーズなんですけど。例えば「ありがとう」とか、「大好きです」とか、「お疲れ様」とか、「ごめんなさい」とか。いろんな気持ちを一言で言うと、「飲もうよ」なんだよ、と。なんかちょっと違うかもだけど、そういうコピーのやつとか(笑)。
中村:いや〜、今だから刺さるCMですよね。確かに「人生には、飲食店がいる。」っていうのは、言われてみれば、要るか要らないかで言ったら、要るよね、絶対!
権八:要るよね、それは。あ、今日のゲストもバーを経営したことがある方ですね。
澤本:うまいつなぎだ。
中村:それでは、早速お呼びいたしましょう。今夜も素敵なゲストにお越しいただいております。今日はね、実は「レーティング」という “番組の生き死に”が試される非常に大事な場なので、それにふさわしい、むちゃくちゃ豪華なゲストをお呼びしております!
今日のゲストは、Twitterのフォロワー6万人超え、インフルエンサーの「実家が全焼したサノ」さんです。こんばんは、よろしくお願いします!
サノ:いや、やめてくださいよ。
一同:爆笑
実は優秀な広告マンだった「サノさん」
サノ:すみません。初めまして、「実家が全焼したサノ」と申します。よろしくお願いします。
中村:はい、よろしくお願いします。「実家が全焼したサノ」さんは、澤本さんのご紹介なんですが。澤本さん、元々お知り合いだったんですか?
澤本:同じ会社の後輩なので。非常に優秀な後輩で。
権八:そうかぁ~。今日も切ない佇まいで。顔がもう、切ないことになってるよ。どうしたの、そのほっぺ?なんか貼ってあるよ。
中村:そうそう、ほっぺに巨大な絆創膏を貼ってるんですけど。
サノ:そうなんですよ、皮膚科に行ったんですね。そしたら「ちょっとだけ肌が綺麗になるレーザー」みたいなのがあるからどう?って勧められて。やってみたら、顔中血だらけになりまして……。プラス1点を目指してマイナス50点を取ったことがなかったんで、すごいショックではあるんですけど。今、顔の3分の1ぐらいが絆創膏がついている状況ですね。
中村:すごいね、それで仕事してるんだよね?
サノ:はい。今はこれでずっと仕事しています。
権八:「実家が全焼したサノ」さんは、本業は何なんですか?
サノ:本業は広告会社で営業をやっています。
権八:あ、営業なんだ?でも、ラジオCMを書いたことあるって聞いたけど。
サノ:そうですね。まさに澤本さんにお声がけいただいて、ラジオCMを何度か書いたことがあります。
澤本:いや、Twitter読んでたらさ、面白いじゃん。ラジオCMを書けるような視点だと思ったから書いていただいて。面白いし、うまいんだよ。
権八:いや、そうでしょうね。
澤本:うまいし、最近、面白さをここまで突き詰めてラジオCMを書く人いないなっていうぐらいに、それしか書かないの。
権八:じゃあ、何本もやってる?
サノ:そうですね。いろんなお仕事をやらせていただいています。
澤本:営業さんなんだけど、特別に「どうしてもラジオCMをやってほしいから」って言って、許可を得ていて。
中村:へえ~!今日は「切ない話」をいっぱい聞きたいんですけど、まず初めに毎回ゲストの方にお願いしている「20秒自己紹介」というコーナーがありまして。この「すぐおわ」は広告の番組なので、ご自身の自己紹介をラジオCMの秒数の20秒に合わせてやってくださいというコーナーが「禊」のように一番初めにございます。
サノ:はい。
中村:大丈夫ですか?
サノ:大丈夫です。一応、ラジオCMを書いたことがあるので、20秒に収まるように考えてきました。
権八:お! 素晴らしいね。
中村:いいね!自分でハードルを上げてきましたね。
サノ:いえ、20秒に収めることだけを意識しました。
一同:(笑)。
中村:わかりました(笑)。行きます!では、どうぞ~!
カーン♫
サノ:「実家が全焼したサノ」です。僕は人よりも切ない出来事が起きやすい会社員です。例えば小学生の頃に実家が全焼したり、母が蒸発したりしました。最近の話で言えば、信頼している知人に数百万円貸したものの、全然返ってきません。ただ、切ない出来事が多い割には、結構明るいと言われます。
カンカンカン♫
僕は一体、「何のサノ」なんだろう?
澤本:お金、返ってこないの?
サノ:全然返ってこないんですよね。
権八:え、マジで!?ちょっと待ってよ(笑)。
サノ:はい、ちょっと切ない……。
権八:切ない、では済まないよね(笑)。
中村:「実家が全焼したサノ」さんは、「実家が全焼したサノ」としてTwitterのフォロワーが6万人超えですが。その名前で発信を始めたきっかけはあったんですか?
サノ:この名前で始めたきっかけは、僕の名字が「佐野」なんですけど。「佐野界」では相当下位というか、知られていないので「僕は一体、何の佐野なんだろう?」っていろいろ考えたんですね。そしたら、「実家が全焼した中の佐野」だったら結構有名かな、と。
一同:あはははは!
権八:実家が全焼した界隈、ではね(笑)。
サノ:はい。「その界隈の佐野」の中では有名なので、この名前にしました。
権八:どういう理屈なんだろう……(笑)。
澤本:全焼したの、やっぱり?
サノ:そうですね、隣の家の方が寝タバコをしてしまって。その火が燃え移って。
中村:延焼か……。
サノ:そうですね、ちっちゃい子ネズミが走っているようなボロ家だったので、燃え広がり方がすごかったんですよね。一瞬で、はい。
中村:それはサノくんが家にいた時?
サノ:その時は、本当にたまたま親戚のおばさんの家に泊まりに行ってたんですね。燃えたのが夜中だったので、朝戻ったらもう燃えてなくなってる、みたいな。
権八:それはおいくつの時ですか?
サノ:僕が小学生の中学年ぐらいですね。
権八:そこからお家は再建されたんですか?
サノ:そこの家はもう、借家だったので駐車場になってしまって。僕のおじいちゃんが骨董品の市場の管理人みたいな仕事をしていて。父はそこに居候して、僕はおばさんとおじさんに引き取られて、そこで暮らしてました。
権八:へえ~、大変だ。