タレントが「そのCMやりたい!」と挙手できる広告枠が欲しい(西野亮廣)【後編】

【前回コラム】『えんとつ町のプペル』でブロードウェイを攻略する(西野亮廣さん)【前編】

今週のゲストは、先週に引き続き、キングコング 西野亮廣さん。進化を続ける『プペル』から、新しい広告のアイデアに至るまで。縦横無尽のマシンガントークに、百戦錬磨のMCふたりもタジタジに!?

今回の登場人物紹介

(左から)中村洋基、西野亮廣、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)。

「サプライズ、禁止!」が長く続く秘訣なんです

中村:『プペル』は今後、さらにバレエ化も予定していると聞きましたが?

西野:そうなんですよ。バレエ『えんとつ町のプペル』。これは何かというと、僕が仕掛けているわけではなくて、僕のオンラインサロンのメンバーさんがやっているものなんですよ。メンバーさんの中に、東京でバレエ教室をされている方がいらして。その方が『えんとつ町のプペル』を使ってバレエをやってもいいですか?みたいな感じで声をかけてくださったので、「どうぞ、どうぞ!」と言ってお渡しした、という感じですね。

権八:ちょっと待って。話が前後しちゃうんだけど……。たしか歌舞伎もやったよね?

中村:どんだけメディアミックスするのよ!(笑)すごいね~!

西野:歌舞伎の時は、市川海老蔵さんからお話をいただいて、今年の1月にやりました。「プペルで歌舞伎、できないですか?」みたいな感じだったので、これも「どうぞ、どうぞ!」と。やっぱり、伝統のものって、すっごい面白いですね。いろいろと規制も多いので、じゃあ、どうやったら突破できるんだろう?と。そういったことを考えるのは、やっぱり面白いですよね。

権八:いや、でもさ。何て言うんだろう……。どこに行こうとしているんだろう、っていうか(笑)。ホント凄いよね、バレエをやり、ミュージカルをやり。

中村:ウォルト・ディズニーも、こんなことは思いつかなかったでしょう(笑)。

権八:でも、やっぱり西野くんは、確信犯なわけだよね?これは、あんまり言っちゃうとアレかもしれないけど。

西野:いやいや、別に最初から「歌舞伎をやろう」と思っていたわけではないんですけども。とはいえ、『プペル』の権利みたいなものを、若干ガバガバにしようというのは、端から決めていたんですよ。
要は、「みんなが触(さわ)れる」状態にしておくことがむちゃくちゃ大事になるんだと。究極を言うなら、「誰でも扱える」コンテンツにしておく必要があるんです。ここから先は、どう考えても主人公が「お客さん」になってくるわけですから。SNSが一般化した時点で、主人公は「私」じゃないですか?だから、何かを見に行くというよりは、自分から発信すること、例えば「みんなでつくること」に対して、明らかに気持ちよさを覚えるだろうな、と。そう思ったら、「みんなが使えるコンテンツ」をひとつ、持っておいた方がいい。そういう理由で、『えんとつ町のプペル』の権利をガバガバにしている、という感じですね。

中村:「くまモン」とかも、それで成功しましたもんね?

西野:そこの設計はむちゃくちゃ詰めてやっていて。まずは、みんなが未来永劫、扱えるものにしなきゃいけないから、古くなっちゃダメなんですよ。それじゃあ、「古くさせるものは一体なんだ?」と考えた時に、それは「サプライズ的な要素」だな、と思ったんですよ。
カンタンに言うなら、びっくり箱的なものは、一発目だけがすごく面白いんですよね。もし、これが「この期間だけCMが流れます」だったら、そういう要素は絶対に欲しいところですけど、「10年間流れます」とか、「50年流れる」となった時に、「あの伏線が、こう来たか!」みたいなことは、2回目以降はちょっとつらいじゃないですか?

中村:「実はこの主人公って、もう死んでるんだよね?」みたいな?

西野:そうそうそう!(笑)だから、そういうものを徹底的に省こうと。だから「裏切り」みたいな要素は、絶対に作品からなくそうという。そうすると、ず~っとみんなが触れるものになるよね、ということで「サプライズ禁止」なんですよ、『えんとつ町のプペル』って(笑)

権八:ちょっと、凄いフレーズ出たね「サプライズ、禁止!」。でも、そう言われて思い返すと、『サザエさん』とかもそうだもんね。

西野:あ~!まさに、まさに!

中村:あったらダメですからね〜、サプライズは。なんか、「生き別れた弟がいる」とか。

西野:あはははは!まさに!(笑)「サプライズ禁止」と、「ちゃんとメッセージがある」ということ。大事なのはその二つだな、と思いますね。ここだけは絶対に押さえておかなきゃいけないので、チームのみんなと共有していますね。

権八:なるほど~!その「メッセージ」というのは、普遍的なもの?

西野:普遍的なものですね。まあ、要するにお父さんとお母さんが、息子さんとか娘さんに直接言えないことを作品に言ってもらう、という。例えば、「空を見上げていこうよ!」みたいなことって、照れもあってなかなか言えないじゃないですか?そこで作品を見てもらうことで、「ああ、お父さんはこれを息子に伝えたいんだな」ということを代弁してもらう。だから、代弁者になりうるコンテンツじゃないと、今後はちょっとつらいな、と。そんなわけで、そこは裏でルールが決まっているんですよ。この先も、ず~っと扱ってもらうために、ですね。

中村:へえ~!

普遍的作品であるために。今日も「えんとつ町」は拡大中

権八:もうちょっと言えるルールって、何かありますか?(笑)

西野:じゃあ、今っぽいところで言ってみますね。例えば、作品の内容って、むちゃくちゃ雑に分けると「登場人物」と「背景」に分かれるじゃないですか。ある時、その「魅力の比率」をどうするんだ?という話になったんですね。

例えば、僕は絵本の『はらぺこあおむし』(エリック・カール作)が大好きなんですけど、これをVR化した「はらぺこあおむしVR」には、需要がないはずなんですよ。なぜなら、わざわざVRで『はらぺこあおむし』を見る理由がどこにもないからです。
そういう意味でいうと、「ドラえもんVR」でさえもだいぶ難しいな、と思っていて。なぜって、基本的にVRの世界の主人公は「私」ですよね?そうすると「ドラえもん」が主人公である作品を見に行く意味って、あまりないんですよ。大事なのは、「私」がこの世界でどれだけ活躍するのか?なわけですから。

VRだけじゃなく、メタバースとかもそうですけど、主人公が「私」だとしたら、キャラクターと背景の力の入れ具合は3:7ぐらいにするべきじゃないかってスタッフに話したんですよ。「あの世界に行きたい」とか、「あの世界で店を出したい」とか、「あの煙突の上に登りたい」とか。そんなふうに思ってもらうには、「背景」にかなりのコストを割く必要があるんですね。

そうすると、例えばブロックチェーンなんてものは、「中央の権力者」なんかいないわけだから、各々の人間がどこで活動するのか?という部分がすごく重要になるんですよ。それが、ひとり「カリスマ」をつくってしまうと、今のこのWeb3.0っぽくないな、と。そういうのは、どちらかというとWeb2.0のノリだなって。
これからは、「主人公」とか「インフルエンサー」を見に行く、ということではなくて、「私」がその世界に行って、「私」が活躍したい。そんな風になってくるな、と。そう考えたら、じゃあ、その舞台となる「街」をどうつくるんだ?っていう話になるわけですよ。

この街にはどんな音楽が流れていて、どんな法律があって、といったことをむちゃくちゃ詰めていく必要がある。だから、街をつくるのに何年もかけるんですよ。どういういきさつでこの街ができて、といった部分をですね。

中村:逆に言うと、「キャラ」にはちょっと余裕を持たせておく、といった感じですか?

西野:そうですね。

中村:割と「私」が没入できるように、いろんな解釈ができるようなスキを与える、というか。

西野:そうなんですよ。だから、うちの若手スタッフが『えんとつ町のプペルVR』を作った時に、ラストシーンでプペルが出てくるんですけど、「いや、それが要らんねん!」って言ったんですよ。それをやっているうちは次のステージには行けない、そこにプペルがいなくても満足できるようにつくっておくことが重要なんだ、と。だから、今でもとにかく「えんとつ町」を開発して、つくり続けているんですよ(笑)。

権八:え、どういうこと!?(笑)

西野:つまり、例えば町の「法律」とかですね。あの町って、煙で覆われているんですよ。だから、星がないんだと。それは、「星を見せたくない人たち」がいるからなんですけどね。

そういう町では、ふつうの町と何が変わるんだろう?と考えるんですよ。なにしろ、煙で覆われたら光が射さないわけじゃないですか?そうなると、何かしらの栄養が届いていないはずですよね。それだと、何かしらの病気が絶対に生まれてくるはずだし……。それだけじゃなく、「光がない」「星がない」ってことは多分、僕たちが今いるこの世界とは明らかに違う場所がいくつかあるはずなんです。

そしてたぶん、その内のひとつが「時計」なんだろうな、と思ったんですよ。時計って、12時間表示で一番上が「12」じゃないですか?そもそも、なんなんだ、あの12っていう数字は?「12時間」に「12カ月」……。なんか、「12で一周する」みたいなノリになっているじゃないですか、僕たちの世界は。

権八:はいはいはい。

西野:でも、あれって一体なんだろう?って考えたら、まず、月の満ち欠けは30日で一周する、と。

権八:うん。

西野:そうすると、1年で12回ですよね?ということから「12」という数字が出てくる。つまり、12という数字は「天体由来」である、と。月の満ち欠けを知らなければ、12という数字は絶対に割り出せないはずです。だから、星なんてものがなかったら、僕たちにとって基準となる数字は多分「10」とかなんですよ。

権八:なるほど!

西野:そうなったら「えんとつ町の時計は12じゃダメだよね」ということで、12の時計を全部外して一番上が「8」とかになっているんですけど。それは、星がなかったら絶対にそうだろうっていう(笑)。

中村:じゃあ、町の設定とか奥行きみたいなものが今でもつくられている、と?

西野:はい。今でも「地下を掘ったら、これが出てくるよね?」みたいなことをずーっとやっているから、終わらない(笑)。とにかく、町をつくるのが大変なんですよ。でも、それをちゃんとやっておくと、そのルールの中で「カフェをやりたい」とか言い出す人が出てくるので。そこをちゃんとやっておく、ということですね。だから、町の開発はやめないんですよ。

権八:ウ〜ン……。すごいね。

西野:あはははは!

中村:もう「すごい」しか言えなくなってる!(笑)

権八:そう。ちょっと気が遠くなった。すごいしか出てこない……(笑)。

社員は入社後、1年で独立する

権八:あとさ、西野くんが「うちのスタッフが」って言うわけだけど。これは会社をやってるの?

西野:そうです。さっきのミュージカルの件とかは、厳密に言うと僕の会社ではなくて。独立した若手が「プペル」のミュージカルを公演するためにアメリカに会社をつくったりしていて。もうとにかく、どんどん独立させるんですよ。そうすると、どうなるのかな?と思って。そしたらコーヒー屋さんとか、ミュージカルの会社とか、いろいろやっているという感じですね。なんか、変なこといっぱいやってます(笑)。

権八:なんで、どんどん独立させるの?それは何か狙いがあるんですか?

西野:いや、あまり狙いはないんですけど。そうしたらどうなるんだろう?と思ったんですよ。会社って、基本的にはどんどん自分が上に上がって、どんどん偉くなってくるじゃないですか?僕、いま41なんですけど、ここから5年後とか、10年後、20年後とかに、自分がトップにいて頭が回るかな?と思ったら、もうちょっと脂が乗り切っているやつに握らせてしまって、こちらはフォローに回る方がいいんじゃないかと。
おじさんの仕事というのは、基本的に「フォロー」であって、「裁量権は若手にある」という風にしたら一体どうなるんだろう?と思ったんです。あとはシンプルに、偉くなるまでに時間がかかりすぎじゃないか?と。大学を卒業して、1年目とか2年目とかの若手に裁量権を持たせたら、どういう化け方をするんだろう?っていうのを、ちょっと見てみたかったんですね。だから、うちでは入社して大体1年ぐらいで独立するんですよ。

権八:はぁ~……!!

西野:そうやって、「ミュージカルの権利もあげる!」みたいな感じで、どんどんやるとどうなるんだろうな?と思って。

中村:そういうのを失敗したら、西野さんは怒るんですか?

西野:いや、怒らないです!起業なんて、ほぼほぼうまくいかないじゃないですか?だから、基本的には失敗するんだろうな、と思いつつ、応援もしつつ、という感じですね。でも、やっぱりハマった時の馬力はすごいですね。23、4歳の人が「ここだ!」って分かった時の突破力というのは、「太刀打ちできないな」と思いますね。

中村:いや~、そうかもしれないですね~……。

西野:だから、そこに裁量権を持たせて。あとはもう、おじさんたちがフォローするっていう。

中村:40過ぎると、もう、すぐ寝ちゃいますからね。

西野:あはははは!

権八:西野くんはしかもね、もう酔っ払いだし。

西野中村:あはははは!

権八:いや、大丈夫?寝てる、ちゃんと?

西野:確かにお酒はしょっちゅう飲むんですけど。まあ、でも寝てますよ。でも、睡眠時間はそんなに長くないかもしれないですけど。

権八:心配。

西野:あはははは!

権八:いやいや、相変わらず走ってるの?

西野:毎日走ります、はい。

中村:スゲ~なぁ。

西野:あははははは!

権八:おかしいのよ!(笑)。時間を何時間持ってるの、この人?

中村:皇居の周りとかでしょ?毎日走ってるのって。走っている間にまたアイデアを思いつく、みたいな。

権八:走っては立ち止まって、スマホで何かをメモしているという。

西野:はっはっはっは!(笑)

広告界のビッグタイトル、「ACC賞」の審査員に決定!

中村:実は、そんな西野さんにWeb野郎中村がひとつ頼みごとをしていまして。

西野:はい。

中村:「ACC賞」ですね、ラジオ&オーディオ広告部門ではこの「すぐおわ」でもよくフィーチャーしているんですけど。そのACC賞の中に「クリエイティブイノベーション部門」というのがあって。その審査委員長にわたくしWeb野郎中村が抜擢されました、と。そこで僕の方から、これは西野さんがいいんじゃないかな、ということで「審査員」をオファーさせていただきました。

西野:はい、ありがとうございます!

権八:これはでも、なんなんですか?その「クリエイティブイノベーション部門」というのは?

中村:ACC賞と言ったら、広告業界の中で権威がある賞ですね。もう、62回もやっているのですごい歴史がある賞なんですけど。でも「クリエイティブイノベーション部門」は、全然広告じゃないんですよ。そうじゃなくて、大企業の中の新規事業とか、最近増えてきたスタートアップなどが対象で。あとは、すごく斬新でイノベーティブなことをやっているんだけど、ACC賞のどの部門にも応募できないんだけど……。みたいなものはここに応募してくれ、と。なので、評価基準をざっくり言うと「ビッグアイデア×テクノロジー」なんですよ。だから、アイデアとテクノロジーを評価しようぜ!っていう部門なんですね。

西野:へえ~、面白い!

中村:それを聞いた時に、一応は広告の賞だからマーケティングの脳みそもある程度は必要だし、事業にかかわらずイノベーティブなことばかり考えてる変な人って……。

権八:ここにいるじゃん!(笑)

中村:そう、ここにいたんですよ(笑)。

西野:あはははは!嬉しい(笑)。

中村:今はちょうど応募作が集まってきたぐらいで、これから審査に入るので、まだどういう作品が来るのかわからないんですけど。例えばね、「劇団ノーミーツ」っていう絶対にリアルではやらない劇団とか。あと、去年のグランプリは結構すごくって、「国土交通省」だったんですよ。

西野:へえ~。

中村:国交省の「PLATEAU(プラトー)」っていうプロジェクトで。東京みたいな大都市の3Dデータを、いきなり全部無償で公開し始めたんですよ。「何だこれ!?」って思ってたら、それをみんなが使って「バーチャル渋谷」みたいなのがたくさんできたじゃない?

西野:ああ~!

中村:そういうメタバースを日本で加速させるために、実はこういうことをやっているんだ、みたいな。

西野:あ~、なるほど。

中村:もう、本当にいろいろあって。面白いことに、世の中に出していない大学の研究とかでもOKなんですよ。その中で昨年賞を獲ったのが、「味わうテレビ」というもので。テレビで料理番組をやっているのを見ていたら、「ピザが焼けました」と。その時に、テレビの表面に謎の液体が噴霧されて「テレビを舐めてください」と。

西野権八:ははははは。

中村:それで、テレビを舐めるとピザの味がするという、ヤバい研究があって(笑)。これはあまりにもおかしいだろ!と思ったんだけど、審査員全員がこれは見てみたい、と票をあげて。決勝戦は実際に見られるので、テレビを持ってきてもらったんですよ(笑)

権八:なんかもう、いいね!若干「イグ・ノーベル賞」みたいな匂いもするけど……(笑)。楽しみだね!

西野:楽しみ~。

中村:ACC賞の授賞式は全部、配信で公開しているので、ぜひ!ということで。西野さん、改めましてお願いします!

西野:はい!お願いします。

タレントのCM契約について思うこと

権八:でもさ、西野くんはさっきから聞いていても、マーケティング的な広告のやり方も、めちゃくちゃ斬新じゃん。で、どう思ってるの?今の広告を。

西野:あはははは!

中村:クソ古いな、みたいな?

権八:うんうん。今はこうだな、とか、これからこうなるな、とかでもいいんだけど。今の世の中の広告ってどういうふうに見えているのかなっていう。

西野:まぁ、おふたりにとっては釈迦に説法だな、とは思うんですけど……。やっぱり「アンタ、それ使ってなくない?」っていうのは、どうなんですか?CMに出ているタレントさんが、ですよ(笑)。

権八:ああ~、その話ね~!(笑)

西野:その問題が絶対にあるじゃないですか?

中村:はい、はい。CMとかを見てね。

西野:はい。あそこって、どうなってるんですか?もう、「見て見ぬふり」なんですか、あれは。

権八:え?いや、それは……。

西野中村:あははははは!

権八:急に目をそらして、目が泳いじゃった、今(笑)。

中村:そうだよね(笑)。

権八:でも、それは一旦契約したら、みんな商品を一生懸命使うし、着てくれるし、飲んでくれるし、みたいなことはあるけれども。

中村:でも、逆にタレントさんの方から「俺、これを使ってるんだけど」みたいなことが先にあった方がいいんじゃない?っていうアイデアは出ていましたね。

西野:ああ~、それが欲しいです!例えば、サントリーのハイボールのCMを考えている時に、ハイボールがむちゃくちゃ好きなタレントさんをサントリーさん側が募集してくれたら、広告費がだいぶ安く済むな、と思うんです。
何故って、僕なんかはTwitterとかインスタで、ハイボールを勝手に載せてるぐらい、本当に好きだから。そこをマッチングしてくれるといいですよね。今、マッチングがあまりうまくいっていないのは、ふだんはハイボールを飲んでいない人に「いつもハイボールを飲んでいる感じで宣伝してください」って言うから。つまり「こういう嘘をついてね」代として結構なお金が発生しているな、と思うんですよ。そこをもうちょっと自然にやれると、「超最高だな」とは思います。

この間、僕、「コカ・コーラ ゼロ」のインスタ広告をやったんですよ。でも、僕はシンプルにコカ・コーラゼロをむっちゃ飲んでいるので、宣伝するのが全然苦じゃないんですね。しかも、頼まれてもいないのに何回も宣伝するという(笑)。
それは契約期間中とかじゃなくて、頼まれてもいないのにSNSに何回も載せているんですよ。だから、そういうチャンスを取りこぼしてるのはもったいないな、と思いました。タレントの方から手を挙げられる「挙手制」で、「そのCM、やりたいです!」っていうね(笑)。それ、僕だったら全然やりたいですからね。
期間中に、コカ・コーラゼロをInstagramやTwitterに上げてくれたら、10万円あげます、とか言われたら、僕は喜んでやります。今はそんなことを言われなくても勝手にやってるんだから、「え、さらに10万円もらえるの!?」みたいな感じですよね。そこのマッチングがあると、最高だなと思ってます。

中村:ヤバいです……。この流れだとこの人、次回会ったらそのサービスまでつくっていそうな……。

権八:わかる!(笑)。

西野:あはははは!でも、そんなサービス、欲しくないですか?タレントの方から手を挙げられる、みたいな。

権八:今も時々、そういうことをする方っていらっしゃいますよね。きゃりーぱみゅぱみゅちゃんが「ストロングゼロ」をガンガン飲んでる、とか。

西野:はいはいはい!

権八:そういうのは本当に嬉しいし、それが形になることもあるよね。ほら、昔、孫正義さんが「CMに出たいです!」ってTwitterで手を挙げた人に「やりましょう」って実現したことがありましたよね?

西野:そこのプラットフォームがあると、最高ですよね!

権八:ちょっと、もう。つくりそうだな、この人……。

西野:あはははは!

中村:考えます!?(笑)。

西野:いや、だってみんな、YouTubeとかをやっているじゃないですか?その時に「CM契約中だから」という理由で飲み物のラベルをはがすとかって「もったいないな」と思うんですよね。普段からハイボールを飲んでいるんなら、画面のど真ん中にハイボール缶をドン!と置いたらメーカーさん側も嬉しいし、その人も嘘をつかずにハイボールが飲めるわけだから……。つまり、タレントの目の前にあるものに「嘘」をつかなきゃいけないのが、もったいないんですよ。

中村:やっちゃいますか!?

西野:あはははは!

次は「変なNFT」に乞うご期待!

権八:あ、時間が来ちゃったね……。これ、なんか、時間が足りないね。

中村:また来てください!

西野:はい、また呼んでください!

中村:最後に、これだけはちょっと聞きたいんだけど。西野さんが今、特に興味を持っている分野とか、挑戦するつもりだけど人にはあまり言っていない、というものはありますか?

西野:もう間もなく、どこかのタイミングで発表できるのが「変なNFT」です。

中村:おお~!キター!!なるほど。

西野:あはははは!

中村:わかりました!じゃあ、「変なNFT」、みなさんちょっとチェックしてみてください(笑)。改めまして、西野亮廣さんは、ミュージカル『えんとつ町のプペル』が7月3日からYouTubeで全編無料公開中。あとは、バレエ化も進んでいるので、こちらもチェックしてみてください。というわけで、今夜のゲストは、キングコング 西野亮廣さんでした~!ありがとうございました、また来てください~!

西野:どうもありがとうございました~!

一同:拍手

〈END〉


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