Mizkan は8月4日、「味ぽん うまピリ」を発売した。「味ぽん」ブランドの新フレーバー投入は10 年ぶり。ぽん酢の使用率が低いという20~30代の若年層に好まれるように、肉に合うちょっぴり刺激的で辛いテイストが特徴だ。またブランド全体での鮮度アップを目指すため、まろやかな味わいが特徴の「味ぽん MILD」のパッケージも刷新。
この2商品のパッケージデザインを手がけたのが、MR_DESIGN だ。これまで同社ではMizkanの納豆「とろっ豆」のパッケージデザインを担ってきたが、「味ぽん」ブランドの仕事は初となる。誰もが知る国民的な商品のため、強固なブランドイメージと新しさを両立させる最適なバランスを探っていった。
「その結果、『味ぽん』を象徴する赤いロゴと白・オレンジの背景とをそのまま残しつつ、帯の部分に味覚を直感的に感じられるパターンデザインを取り入れました」と説明するのは、MR_DESIGN アートディレクターの曽我貴裕さん。
「うまピリ」は、エッジのある三角形でピリッとした刺激を、「MILD」は円の丸みで酸味を抑えたやさしい味を表現した。帯の配色も「うまピリ」は辛さをイメージする赤色を基調に、「MILD」は現行品のイメージを踏襲し緑色をアクセントカラーに。同じ赤や緑でも少しずつ濃度を変える色面構成で、微妙な色の差によって“さまざまな料理に合う”という用途の多様性を伝えている。
「MILD」は従来品では英字表記だったものをよりわかりやすく、片仮名の「マイルド」としたのもポイントだ(正式な商品名は「味ぽんMILD」)。書体はスタンダードかつおいしそうに見えて、強さもある明朝体に。「ほどよい辛味。」「やさしいまるみへ。」といった、味わいを表すコピーも合わせて提案した。
その下に「ぎょうざ・しゃぶしゃぶ」「サラダ・蒸し料理」といったおすすめのメニュー名を列記するのは、本家「味ぽん」と同様だ。「2商品を並べたときのバランスを踏まえ、より味わいを的確に表現できるコピーや書体を何パターンも試しました。おいしさを感じていただきつつ、食卓が少しでも明るくなるような存在になれたら嬉しいです」(曽我さん)。
スタッフリスト
- 企画制作
- MR_DESIGN
- CD+AD
- 佐野研二郎
- AD+D
- 曽我貴裕
月刊『ブレーン』2022年11月号
【特集】
成功するD2Cブランド
クリエイティブと
差別化戦略
・Greenspoon「GREEN SPOON」
・三省製薬「IROIKU」
・サッポロビール「HOPPIN’ GARAGE」
・グッドイートカンパニー「HOLON」
・CARTA COMMUNICATIONS「HAUT」
・アバランチ「No.38」
・〔座談会〕
民主化するD2C
問われるのは「なぜやるか」
―伊藤謙太郎(そごう・西武)
―武田康平(マクアケ)
―廣田周作(Henge)
【第10回BOVA】
課題発表
【SPECIAL】
・BRAINクリエイティブパートナーズ
【青山デザイン会議】
・「アイデアとツールの交差点」
「次世代教育とクリエイターの力」
石川将也×佐藤蕗×利根川裕太
【PICK UP】
・有明アリーナ「夜明けろ。」
・カオナビ「すべての才能が、カオを出す。」
ほか