NTT東日本は営業支援策の一環で、BtoB向け情報発信サイト「Biz Drive」を運営している。ビジネスイノベーション本部マーケティング部の上石瑞季氏は、自社の社員が持つ経験や知識を活かした記事を増やすことでオウンドメディアを活性化させようと考えた。そこで社員のライティングスキルを醸成すべく、宣伝会議のオーダーメイド型「Webライティング研修」を実施。今回は受講に至る背景と受講後の成果や変化を聞いた。
専門性を発信し、より充実したオウンドメディアへ
——研修を企画した背景を教えてください。
上石:オウンドメディアであるBizDriveが立ち上がり3~4年経った2021年、新型コロナの流行により世の中の時流が急速にオンラインへシフトしていきました。どの企業もデジタルマーケティングを強化し、オウンドメディアも飽和状態になっている状況を肌で感じていました。そのような中で、多様な社員が働くNTT東日本の知見をオウンドメディアで発信していくことがコンテンツとして大きな力になると考えました。
——そこで、専門性のある社員が直接記事を執筆するアイデアが出てきたのですね。
上石:はい。当社は、様々な業種・業態のお客さまのパートナーとなり社会づくりをご支援できるよう、幅広い分野で専門知識を有した社員が多数在籍しています。Biz Driveがビジネスマンへトレンドを発信し創造していくことをテーマに展開している中で、地域や業種により近い社員が執筆する記事は何よりも「生の声」としてパワーがあると思い、執筆希望者を募りました。
——社員に執筆してもらうというのは、難しいところもあったのではないですか?
上石:コラムを執筆する社員はメイン業務の傍ら執筆活動をおこなうことになります。そのため執筆することへのメリットを伝えるところから始まりました。また、コラムを書き出す、というのは何が正解かわからない中では難しく、サポートにも限界があったことから今回研修を依頼しました。
画面の向こうに講師がいるライブ配信型研修の魅力
——なぜ宣伝会議に研修を依頼したのでしょうか。
上石:講師の方をお呼びしてのライブ配信の研修が魅力的だと感じたからです。録画映像を見る講義形式でもよかったかもしれませんが、いつ見てもいいとなると受講へのモチベーションも下がりやすくなるように思いました。さらにライブ配信であれば直接講師に質問することで疑問や悩みをその場で解決できる点も効率的だと思いました。
——NTT東日本オリジナルの「Webライティング研修」を計画するにあたっての重要視されていた点はありますか。
上石:「読者に読まれる記事」を書いてもらうことが重要だと考え、最終目標に設定しました。「読者に読まれる記事」というのは、多くのコンテンツから選ばれる記事です。ライティングの中で基本的なことでありながらも難しいスキルであることから、プロの講師による講義での意識づけを狙いました。
——実際の研修内容に踏み込んだリクエストはされましたか。
上石:受講する社員たちは“書く”という仕事に関しては、本当にイチからのスタートでしたので、豊富な例示など、わかりやすく構成してほしいと依頼しました。
研修の企画意図や、目標設定に加えてリクエストの部分まで、まさにその通りのカリキュラムを組んでいただき、大変満足しています。
受講後は社員執筆のコラムを十数本掲載
——受講後の変化について教えていただけますか
上石:全体の講義でワークをいくつか用意し、最終的に1本のコラムが完成するようカリキュラムを組んでいただきました。その課題によってコラムが執筆できるようになったので、Biz Driveに十数本記事を掲載することができました。また、その記事の中でも実際に流入が増えた記事もありました。調べてみると、研修内で教わった「SEOを意識した記事」を社員が実践し、それが実際の数値としても現れた結果でした。
また、執筆面以外でも成果を感じたことがあります。この研修を広く社員に告知するにあたり我々の部署(マーケティング部)が何をやっているか、デジタルマーケティングをどのように活用できるのかということも広く社内に認知させることができました。これによりWebマーケティング全般への興味関心が社内で高まる結果も生まれました。
さらに、Biz Driveが広く社内に浸透したことによって、自分の専門性を広く発信したいと考えていた社員たちの発信のフィールドへと変化が少しずつではありますがはじまっています。
Biz Driveを活かして、自社の強みをさらに広めていきたい
——今後の展望を教えてください
上石:NTT東日本は、いろいろな分野やソリューションでお客さまとともに価値創造をめざしています。ご提案を通じて蓄えた経験やスキルを、自社の強みとしてオウンドメディアの発信力を活かしてさらに広めていきたいと考えています。
また、今回はライティングの内製化を目的に研修を企画しましたが、今後は各分野の専門知識を持った社員が各々でマーケティングをおこなえるような、マーケティングの仕組み化を推進できるよう活動を行いたいと考えています。
宣伝会議の「カスタム研修」でした。
宣伝会議の教育講座をベースに、カリキュラムや時間、講師などをアレンジできるカスタム研修。現場で活躍する一流の講師により、自社のためだけのプログラムで講義が展開されることで、全員でより目の前の課題解決に向かうことができます。
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株式会社宣伝会議 教育事業部
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