サントリー食品インターナショナルは10月20日、ポストのような見た目のペットボトル回収箱「ペットボトルポスト」を用いたイベントを開始した。「新しい地図」の3人が、分別をダンスで表現するWeb動画の配信も始める。ペットボトルを「水平リサイクル」するための、正しい捨て方について啓発する。
「ペットボトルポスト」について「新しい地図」の草彅剛さんは、「手紙のように誰かに届ける、回収されたペットボトルが新しく生まれ変わって誰かに届くというメッセージが感じられますね」と、壇上でコメントした。
水平リサイクルは、回収したペットボトルを原料に戻し、再びペットボトルをつくるというもの。サントリーグループは2030年までに同社が供給するペットボトル容器の100%を、リサイクル素材か植物由来素材で生産することを目指す。「ポスト」やCM、動画で正しい捨て方についてPRする。
「正しく捨てればペットボトルは何度でもよみがえる。ペットボトルは資源だ」(サントリー食品インターナショナルの和田龍夫・執行役員SBFジャパンコミュニケーション本部長)
PETボトルリサイクル推進協議会の『PETボトルリサイクル年次報告書2021』によると、2020年度の国内の水平リサイクル率=販売量に対する水平リサイクルされたボトルの割合は15.7%に留まる。飲み残しや不純物などの混入、不十分な分別があると、リサイクルが難しくなる。特に家庭外で出るペットボトルのゴミで顕著だという。
アサヒ飲料も、サントリー同様に30年までにペットボトル容器の100%をリサイクルか植物由来に、キリンは27年までにPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂にする目標を掲げる。キリンは異物混入を防ぐリサイクルボックスを22年末までに1000台設置するほか、東武鉄道など外部企業と協力して回収を強化している。