シリアスな「食の社会課題」を、明るい企画でポップに伝えていきたい(フォーリンデブはっしー)

今、再び「築地」がアツい!

澤本:なんか牡蠣もさ、いろんな「〇〇の牡蠣」っていうのがどんどん増えていってるじゃない?そういうのは、確かに美味しいんだよね。だから、今知らないだけで多分どこかにいっぱいあるんだろうな、と思ってて。

はっしー:牡蠣といえば、築地市場の地下に「粋」っていうお店があるんですよ。雑多な立ち飲み屋みたいなところなんですけど、生牡蠣専門店で。全国各地のめちゃめちゃ鮮度抜群な生牡蠣を、1個ずつ食べ比べできるんですよね。

権八:え、マジですか!?あの角っこのビル?

はっしー:はい。築地4丁目の交差点の角っこのビルの地下ですね。

澤本:おお~!お酒はあります?

はっしー:お酒あります。日本酒とかを合わせながら。

澤本:お。それはちょっといいなぁ〜。

権八:行きたいですね~。

はっしー:これ、あまり知られていない穴場情報です。今、築地が再び盛り上がってきていまして。移転した後、ちょっと衰退するのかなと思ったら、逆にその空き物件に新しいお店が入ってきたりして。結構、若者も集まるような街になってきたんですよ。

権八:いいねぇ~!

はっしー:そのなかでも、面白いお店としては、たしか2020年12月にオープンした「一体感」っていう名前のカレー屋さんがあるんですね。ここの何が面白いって、注文した後から一人一人に土鍋ご飯でお米を炊いてくれるんですよ。

澤本:え、じゃあ、すげー待たなきゃいけないってこと?

はっしー:はい。大体20~30分は 待たなきゃいけないんですけれども。あるようでなかった「炊きたての土鍋ご飯」で美味しいビーフカレーを食べるっていう。これがもう、刺さりまくっていて。僕もInstagramに載せた時にすごい数の「いいね!」をいただいたりして。今はやっぱり、こういう専門店で、しかも、わかりやすい「土鍋ご飯で」何かを食べる、みたいなものがSNSではウケるんだな、という実感がありましたね。

澤本:なるほどね~!

権八:そういうことだよね。ただのカレーじゃなくて、何か突出した特徴がないとね。

はっしー:そうですね。

権八:面白いなぁ~。築地、盛り上がってるんだ?

はっしー:若者向けのスイーツのお店でいえば、「芋スイーツ」専門店が築地にできていたり。ほんと、どんどん増えてますね。

権八:そうなんだ。知らなかったなあ~!

本日「100日餃子生活」62日目!

権八:はっしーといえば、100日連続で食べ歩くシリーズですが。

澤本:やってるよね。

権八:今回は、「100日餃子生活」。はははは!これ、今もやってんの?

はっしー:そうなんです。去年は「100日ハンバーガー生活」とかやったんですけど、今年は「100日餃子生活」。収録日の今日は、62日目です。

澤本権八:すご~い!!

権八:餃子にした理由は何なんですか?

はっしー:餃子が再び注目されてるな、というところもありまして。冷凍餃子のテイクアウト専門店とか、通販も流行っていたりとか。また、餃子専門店だけじゃなく、いろんなお店が餃子を出してきているんですよね。焼肉屋さんが「和牛餃子」を出したり。そういうのを1回研究してみるのもいいかな、と。あとは、僕が大好きな肉料理といえば肉料理になるのかなぁ……。と思って選んだんですが、実際、62日目にして気づいちゃったんですよ!

権八:おっと〜、気づいた!何に気づいた!?(笑)

はっしー:餃子は、肉よりも野菜が大切だ。っていうことに。

澤本:お~!!

権八:あ〜!餡の中の?その心は?

はっしー:実は肉が主役じゃなくて、いかに野菜で軽やかさを出してバランスを取るか。そして、皮をどうやって工夫するか、なんですよね。1番の主役といえば皮で、2番目が野菜。そして3番目が、肉で食べ応えを出す。っていう感じだったりするので。

権八:本当?

はっしー:あれは、肉料理としてくくらない方がいいかな、っていう気もしてきました。

権八:そうなんだ~。

澤本:じゃあ、今まで食べた中で、こんな「変わり種餃子」があったって、何かある?

はっしー:あ~!変わり種で言えば、「ソース流しかけ餃子」というのがあって。

権八:ソース流しかけとは、「源泉かけ流し」みたいな!?(笑)

はっしー:そうそうそう(笑)。これまた築地なんですけど、築地に「HUG」という餃子居酒屋があって。そのお店が、熱々の鉄板の上に餃子を置いた後に、お客さんの目の前で上から鶏白湯スープを流しかけてくれるんですよね。

権八:はあ~!!

はっしー:そうすると、ジュワジュワジュワ~ッとスープが踊り出して、外側はカリッとしていながらも、スープの旨味をたっぷり吸ったモチッとした部分もあったりして。

澤本:なるほど!聞いてると美味そう(笑)。

権八:さすがだね、描写が。

はっしー:餃子と熱々スープとの一体感というのが、ね。

権八:はあ~!!

はっしー:そのお店は、「チーズ流しかけ餃子」というのもあって、同じように鉄板上にチーズソースを流しかけたりするっていうですね。それって、SNSでついついショート動画を撮って流したくなるじゃないですか?そういう演出も含めて、どんどん進化してきてるのかなって気がしますよね。

一晩に6軒の「餃子屋」をはしご

権八:なるほど~!昔、ほら、赤坂の「珉珉」でしたっけ、老舗のね。酢こしょうで食べるっていうのも、ちょっと衝撃的じゃなかったですか?

はっしー:そうですね。そういう「つけダレ」もどんどん進化していたりしますね。ちょうど先週、神戸に行ってきたんですけど、神戸で一晩に6軒餃子屋をはしごしまして。

権八:ははははは!

はっしー:その時に、神戸餃子って実は「味噌ダレ」をつける文化があると知って。

権八:味噌ダレ!?

はっしー:はい。

権八:知らないもんだね〜、意外と。

はっしー:これが意外と相性がいいんです。

澤本:え、醤油をつけないで、味噌で食べるっていうこと?

はっしー:お店ごとの味噌ダレっていうのがありまして。それをお好みの醤油と酢でちょっと割って食べてください、と。

澤本:へえ~!

はっしー:神戸には創業60年以上の餃子の有名どころが2つあって。ひとつは「ひょうたん」っていうところなんですけど、これは赤味噌ベースのタレ。もうひとつの「赤萬」ていうお店は、白味噌ベースの優しめのタレだったりするので、そういう食べ比べも楽しい味噌ダレ餃子だったな、っていうのがありますね。

権八:意外だなぁ~!じゃあ、あらかじめ行くお店を決めてるの?何日か先まで。

はっしー:決めてる日もありますね。あとは予定に合わせて「ここのお店立ち寄れるな」とか、リストから選ぶという感じですかね。

澤本:リストって、やっぱりあるんだ?

はっしー:つくりましたね(笑)。

澤本:100日チャレンジだけどさ、1日に6軒行っていれば100じゃないもんね。

はっしー:そうですね。

権八:だからもう、すでに100軒は超えているんだ?

はっしー:はい、もう超えてます。

権八:あはははは!

権八:どう?62日目の今日は、ぶっちゃけ。

はっしー:あ~。毎年ですね、この60日目前後が一番メンタルをやられる時なんですよ。

澤本権八:(爆笑)。

今までで「一番衝撃を受けた」餃子とは?

権八:そんなはっしーは、今まさに「100日餃子」に絶賛チャレンジ中ですけどね。最近、一番衝撃を受けた料理ってなんかあります?

はっしー:餃子で言うと、大阪にある「丸正餃子店」。ここはもう、衝撃でしたね。今のところ、62日間の中では1番だと思っているお店なんですけど。ここのお店は、焼き餃子かビールだけ、というお店で。

権八:いいね。

はっしー:皮が超薄皮なのに、下側がもう、パリッパリに焼かれてるんですね。決して揚げ焼きしたわけでもなく、脂っこさもなく、超薄皮なのにまるでキャラメリゼしたようなパリパリ感がある、ということですね。

権八:はいはいはい。

はっしー:この焼きの技術、さらには、一口で食べるとパリッとした皮を突き破って、しょうがを効かせた「野菜餡」がホロッと口の中でほどけていくんですね。これ、何個でもいけますね。

澤本権八:へえ~!!

権八:大きさは?

はっしー:大きさはもう、一口でいけるような、ちょっとミニサイズみたいな感じで。

権八:ちなみに、何個ぐらいいっちゃうの?(笑)

はっしー:1人前8個入りで、僕は2人前いったんですが。常連の知り合い曰く、8人前とか頼んじゃう、って。

澤本権八:ええ~!?

はっしー:でも、8人前でも確かにいけそうな量なんですよ。しかもこのお店、僕は以前、お取り寄せで注文したことがあったんですね。ただ、超薄皮だから皮が破れちゃったりして。

澤本:なるほど、焼く技術が違うと。

はっしー:そうなんです!だから、全然違ったんですよ。今回、初めてお店を訪れたら「こんなにもすごいのか!」って衝撃を受けたという。

権八:へえ~!食べてみたい!!

澤本:いやあ~、餃子食いたいな。なんか凄いなぁ……。

京成立石で「〆餃」を。

はっしー:東京でいうと、水餃子の中で僕が今のところ1番に選んでいるお店があります。

権八:ぜひ、教えて下さい!

はっしー:京成立石駅にある「蘭州」っていう町中華のお店がありまして。これも一口サイズの小さめの水餃子なんですが、皮がホントに歯を押し返してくるぐらいの弾力感。モチモチッとしていて、その皮の中にはトロッとなめらかな肉の餡が隠されているっていう。この皮と餡のバランスも含めて、もう秀逸でしたね。

権八:へえ~!(笑)うまいよね、やっぱり説明というか、描写がね。

はっしー:京成立石はのんべえの町なので、お酒を飲んだ後の締めとして 「〆餃」を頼んで楽しんでいただきたいな、と。

権八:〆餃!

澤本:でも、京成立石に行ってはしごする、っていう会をたまにやってますよね。「もつ焼 宇ち多゛(うちだ)」っていうお店とかに集まって。そういうお店がいくつかあって、「食のスペインバル」的なところらしいよ。

権八:へえ~、面白い!

はっしー:あの~、「もつ焼 宇ち多゛」さんの目の前に、めちゃめちゃいい焼肉屋さんがあるんですよ。幸せの泉と書いて「幸泉」っていうお店なんですけど。

澤本:はっしーみたいだね(笑)。

はっしー:はははは!ありがとうございます(笑)。ここは昔、おばあさまがひとりで営業されていたんですね。それが、最近になってお孫さんに代替わりしたんですよ。人気焼肉店で修業してたお孫さんなので、そのお店の肉やタレを活かしつつ、さらに新しい風を吹かせた、と。昔と今が融合したような焼肉を出す名店が、ある種リニューアルオープンしたような感じなので、そこもぜひ、はしごのひとつとして入れていただきたいですね。 

ポップなキャラと明るい企画で社会貢献したい

澤本:はっしーと喋っていると、キリがないんですけれども(笑)。今自分がやっていることとか、今後やってみたいこととかはあります?

はっしー:やっぱり独立した直後は、手広くやってきたんですけど。日々忙殺されてしまうと、別にそのために独立したわけじゃなかったのになぁ、とか、お金のために独立したわけじゃなかったのにな、と思い始めたので。まあ、ちょっとあんまりクサいこと言うのもなんですけど、やっぱり世のため人のためという「社会貢献系」の仕事をどんどん増やしたいな、という思いから、地方自治体と仕事していたりするんですよね。真面目な社会貢献の話って、ストレートに言うと受け取ってもらえなかったりするじゃないですか?

澤本:確かに。

はっしー:食について言えば、フードロスの問題とか、温暖化の問題も含めていろいろあるじゃないですか。そういう話も、自分で言うのもなんですけど、ポップなキャラクターで、見せ方も明るい企画に仕立てて、堅苦しくなく伝えていけたらってとこですかね。大豆ミートにもすごい力を入れているんですよ、僕。

澤本権八:へえ~!!

はっしー:ご存じかもしれないんですけど、牛のゲップにはすごい多くのメタンガスが含まれていて。やっぱり地球の温暖化にすごく影響があるという話なんですね。多分、このまま何もしないと、どんどんお肉や畜産業界が悪者みたいな感じになっちゃうと思うんですよ。だからこそ、選択肢の一つである大豆ミートが大事なのかなと思っていて。ただ、大豆ミートって美味しいものと美味しくないものですごい分かれるんですよね。僕が今まで食べた中で一番美味しかったのは、池袋にある「ザ・ベジタリアン・ブッチャー」っていうところ。大豆ミートを輸入しているお店なんですけど、 世界ではバーガーキングにも卸している大手なんですね。ここの大豆ミートだったら、どなたでも満足できるはずだな、と思っていて。その大豆ミートを知り合いの飲食店さんに紹介したり、つなげたり。本当に美味しい大豆ミートに触れてもらえる機会づくりみたいなこともしていますね。

権八:ふーむ。そんなはっしーですが、残念ながらそろそろお別れの時間が近づいてまいりました。今後のご予定は、何かありますでしょうか?

はっしー:そうですね。まあ、いろいろやらせていただいていますけれども、お店と組んでコラボメニューを開発することも多くて。9月、10 月は渋谷の「LLEVANT(ジェバン)」っていうスペイン料理屋さんで、パエリア日本大会で優勝したシェフとコラボして「牛たんパエリア」を提供しています。それから、11月からはホテルニューオータニのビュッフェで僕のコラボメニューが始まります。

権八:へえ~!!さすがです!そんなわけで、今夜のゲストはグルメエンターテイナーのフォーリンデブはっしーさんでした!ありがとうございました~!

はっしー:ありがとうございました~!「デブ ア ナイスデイ~!!」

〈END〉


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