電通デジタルとデータアーティストが合併
電通グループは11月9日、子会社の電通デジタルとデータアーティストを2023年4月1日付で統合すると発表した。電通デジタルが存続会社で、AI(人工知能)技術の開発力やビッグデータ解析を事業の中核に据える。電通グループはDX(デジタルトランスフォーメーション)領域の強化を進めており、専門人材の獲得や育成も強化する。
データアーティストは、電通グループのデータマーケティングプラットフォームや、テレビ視聴率の予測システムを開発してきた企業で、2013年に設立。16年に電通と資本・業務提携した後、18年に子会社化した。電通デジタルとは企業のDX支援などで協業実績がある。
電通グループの国内事業を担う電通ジャパンネットワーク(DJN)では、DX領域強化のために人員採用を進めている。今後5年間をめどに、500人規模で採用する。DJNのDX関連部署の社員数は、21年末時点で約4000人。電通のDX関連部署では、マネージャーの46%が中途採用という。
ソリューション開発のほか、技術者の派遣・育成を手がけるテクノプロと提携した。人材強化の第一弾は電通国際情報サービス(ISID)で、エンジニアリング領域と人事にかかわるDX領域で、エンジニアのほかコンサルタントやプロジェクトマネージャーなど約100人の獲得と育成を進める。ISIDでは試験的にテクノプロとの協業で15人の人材を獲得。一定の手応えを得たとして、DJN全体にテクノプロとの取り組みを広げた。