SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」は、11月8日、around20(15〜24歳)と定義する564人の女性を対象に調査した「トレンド大賞2022」を発表した。
5回目を迎える今年は、昨年に続く「カフェ・グルメ部門」「アーティスト部門」「ヒト部門」「コンテンツ部門」「コスメ・スキンケア部門」「ファッション部門」「体験部門」「ヲタ活部門」に加え、新たに「ポーズ部門」を設定。計9部門で大賞が発表された。なお、ノミネート候補の選定には、2022年9月に実施した「SHIBUYA109 lab. トレンド大会議」に参加した34名の高校生・大学生が関わっている。
SHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏によると、昨年は家で手づくりするものやクローズドな環境で楽しむ消費が特徴的だったのに対し、今年は外出のための消費の復活が見られたという。行動範囲は広がった一方、コミュニティは深く狭くなる傾向が見られたという。 【関連記事】「オリジナリティ」より「再現性」 SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2021発表 コロナ禍を経て、イートインのカフェだけでなく、テイクアウトしてピクニックや“おうちカフェ”で楽しむ選択肢が定着。テイクアウトで楽しめるフードが多くランクインした。 ノミネート一覧には邦楽・アイドル・K POP など幅広いアーティストが挙げられたが、昨年に引き続き TikTok などのSNS で投稿される動画の挿入歌として、多く使用されたアーティストが多数ランクインした。KPOPアーティストは楽曲だけでなく、ファッションや写真を撮る際のポーズも注目されている。 昨年はインフルエンサーが多くランクインしたが、今年は俳優、芸人など幅広くランクイン「切り抜き動画(好きな場面を切り抜き編集された動画)」がきっかけでその人の魅力が伝わり、話題になることが多い傾向にある。 コンテンツそのものの人気だけでなく、セリフや劇中挿入歌などがSNSで切り取られ、コンテンツを詳しく知らない層にも楽しまれていたのが共通点。 昨年まではスキンケアアイテムのランクインが多かったが、今年は外出頻度も増えたこともあり、メイクアイテムへの注目が高まった。マスク生活が続いていることから、まつげに関するアイテムが注目されている。 2000年ごろに流行したファッションスタイル「Y2K」がトレンドとなった(←具体的に、ランキングに入ったどのアイテムについて言及しているのか?)。ここ数年トレンドの中心となっていた淡色でまとめるシンプルなファッションスタイルに反し、カラフルな色使いや、手や足にボリュームを出す特徴的なアイテムがポイントとなっている。 性格診断テストや顔タイプ診断など、自分に対する理解を深めることができる診断サービスに対する注目度が高くなった。 コンサートなどのイベントが開催されることも増え、会場で使うヲタグッズの創作がトレンドとなった。SNSで情報収集しながら創作グッズをつくり、オリジナリティを表現することで推しへの愛を表現。普段の外出の際も推しグッズを持って遊びに行く姿が多くみられている。 外出が増え写真を撮ることが増えた今年は、友達との仲の良さを表現できるポーズが多く生まれた。「ギャルピース」や「ルダハート」はK-POPアイドルの投稿がトレンドの発端になっている。
「共通の関心ごとを持つ“界隈”ごとに異なるトレンドが存在し、ひとつの界隈でトレンドになったものが他に伝播し、大きなムーブメントになるのがZ世代のトレンドの生まれ方の特徴」(長田氏)。カフェ・グルメ部門:テイクアウトフードが人気に
アーティスト部門:ファッションやポーズの参考にも
ヒト部門:切り抜きたくなる個性があるか
コンテンツ部門:コア層からライト層まで幅広く人気
コスメ・スキンケア部門:透明感と艶感がキーワード
ファッション部門:「Y2K」がトレンドに
体験部門:「自分を知る体験」に注目
ヲタ活部門:推しはお出かけに『連れていく』存在
ポーズ部門:韓国アイドルからポーズが逆輸入