出前館は12月1日(木)から、東京・八丈島内でのデリバリーサービスの試行導入を実施する。さらに1月頃を目途に、陸路では配送に時間がかかる地域への配送に、ドローンを使用した実験を開始する予定。
背景には東京都総務局が取り組む、「デジタル技術を活用した島しょ地域の社会課題解決プロジェクト」がある。2022年度は八丈島内において、デリバリーサービスの需要分析、島内事業者がデリバリー事業を担っていく上での課題などを明らかにする試行事業を実施する。八丈島では、主な移動手段が自動車で、自動車を運転できない高齢者や旅行者の利便性が低いという課題があった。そこで、試験的にデリバリーサービスを試行することにより、この課題解決のための需要分析や課題整理を行うという。
八丈島は、人口7,078人(2022年11月1日現在)。東京の南方海上287kmに位置し、令和3年度の推定観光客数は50516人(広報はちじょう 2022年5月号)。八丈島でのプロジェクトをけん引する「八丈島デジタル活用協議会」によると、デリバリー及び買い物代行サービスの導入支援を行い、島民及び観光客の利便性向上を図ることが目的。
出前館では過去にもコロナ対策などで、福岡県や熊本市といった地域と連携した施策を実施。またドローンでの配送についても、神戸学院大学などと連携して20日間のテストマーケティングを行い、ドローンの商業利用に向けた実験を行っていた。
本サービスの利用者は期間中、出前館のアプリやWebサイトから、出前館に登録している島内の飲食店・日用品店への注文が可能となる。出前館は飲食店・日用品店の負担軽減策として、配達代行手数料を無料とする。その他、送料無料と先着2000名へのクーポン配布を実施し、利用を促進する。