カインズのオンライン動画が好調だ。公開から約3週間で、再生回数は50万回を超えた。企業理念を広く浸透させる施策の一環で、流入の強化も図っている。
将来の顧客と関係強化
カインズは11月7日、「小さな椅子の物語」と題した3分20秒のWeb動画を公開した。翌日時点で再生回数は3万回を数えた。メインターゲットは10〜30歳代前半。企画制作はPOOL、東北新社。
これまで配信してきた動画と比べ、流入施策を強化した。YouTube広告を出稿したほか、プレスリリースの配信、SNSの自社アカウントで告知している。
動画の主役は、ある父親が娘とともに自作した「小さな椅子(いす)」だ。幼かった娘が成長し、自分の子どものために椅子を直すまでを描く。カインズ従業員と来店者との間にあったエピソードを基に、企業理念をなす「カインズらしい価値観」のひとつ、「Kindness」を表現した。
メインターゲットは20歳代〜30歳代前半で、10代も対象に含めている。目標は累計再生回数で100万回、最後まで視聴した人の割合(=完視聴率)が20%。従業員の、自社へのエンゲージメント(=関与度)の向上といった期待もある。
「将来的に当社の顧客の主軸となるであろうM1層、F1層を中心にアプローチを進めている。今回の動画も、お客さまとの絆を深め、持続的なカインズファン醸成の基礎となるコミュニケーションに貢献するものと考えている」(カインズ)
オン・オフの融合進める
カインズは2018年に「IT小売宣言」を発表。翌19年からを「第三創業期」と位置づけ、20年には新たな企業理念を打ち出した。顧客との”約束”を表現した「くらしに、ららら。」や、「カインズらしい価値観」として、「Kindnessでつながる」「創るをつくる」「枠をこえる」を設定した。
オンラインとオフラインの融合施策も強化する。現在実施している「カインズ DIY スクエア」は、DIYにまつわる疑問点をオンラインで質問・回答し合ったり、オフラインで開催されるワークショップで交流できたりするコミュニティだ。来店が難しい顧客向けに、ECサイトの商品数や配送サービスも向上させつつある。
「企業をベースに、カインズブランドをあらゆる顧客接点で一貫して表現し、浸透させていきたい」(カインズ)
制作者の一覧
- CD
- 是永 聡
- C
- 後藤 亮平
- プロジェクトマネージャー
- 髙橋 慶、齋藤 由香
- Prd
- 青木 卓郎
- PM
- 田島 弘基
- 企画+演出
- 小林 洋介
- カメラマン
- 星 潤哉
- 照明
- 小林 洸星
- 美術
- 今西 みゆき
- ST
- 神田 百実
- ヘアメイク
- 関谷 佳代子
- CAS
- 山内 雅子
- ロケーション
- 下山 大輔
- カラリスト
- 奥津 春香
- 編集(オフライン)
- 川村達哉
- MIX
- 平田 愛
- 音楽
- 山田 勝也
- 出演
- 松島正芳、山本紗々萊、岡嶋祐花、矢吹百花、國府田望翔、逢坂歩叶、佐々木亮、原田もも子