日本プロモーショナル・マーケティング協会(JPM)は11月29日、クリエイティブが優れたPOP広告や店頭什器を顕彰する「JPM POPクリエイティブ・アワード」の最終審査を行い、各賞を選定した。最高賞の経済産業大臣賞には、花王の「量り売り堂」(出品会社:凸版印刷)が選ばれた。
衣料用洗剤「アタック ZERO」や食器用洗剤「キュキュット」などの4商品について、来店客の希望量を充填して販売するもので、神奈川と千葉のドラッグストア2店舗に期間限定で設置した。来店者は、当該商品のボトルまたは売り場のオリジナルボトルを持参する。什器には木材や紙、布などを使いプラスチックの使用を減らしたという。容器を捨てない選択肢を提供するという提案を店頭で試みたことが高い評価を得た。
審査員特別賞には、スギ薬局の「プリエクラU W900 展示台」(出品会社:美工)が選ばれた。スギ薬局のプライベートブランド「プリエクラU」は「ジェンダーニュートラル(男女の差を問わない)化粧品」であることが特徴。多様性の時代に合わせた商品開発と男女ともにターゲットに据えたPOP広告が評価された。
審査員からは、「エコ志向を反映してか、光沢のある素材や印刷加工を施したものが減った一方で、説明的なもの、情報を整理して伝える工夫がいくつも見られた」「コロナ禍で変わりつつある店舗の役割を反映しているのでは」といった声が聞かれた。
今回は、部門を前回の23から32に拡大し、合わせて464点が入選。金賞には28作品を選んだ。
出品された全作品のほか、「JPM プランニング・ソリューション・アワード」「ヤングPOPクリエイティブ・アワード」の入賞作品などを展示する「日本プロモーショナル・マーケティング協会展2022」を11月30日から12月2日まで、東京都立産業貿易センター浜松町館(東京都港区)で開催している。開催は10時~17時(最終日は16時30分)、最終入場は30分前まで。当日入場料3000円。日本プロモーショナル・マーケティング協会Webサイトのトップページから「JPM SHOWサイト」で詳細を案内している。