可視化しにくいSNSの指標をブランドごとに可視化する
企業によるSNS活用のニーズが高まる2015年、テテマーチはInstagramをビジネス領域でより有効活用するために創業。取締役の三島悠太氏は企業がSNSを活用する意義について、「SNSはユーザーが主体の場。企業が自然に入り込みフラットな関係でコミュニケーションをとれれば、情報が一段と届きやすくなります」と解説する。
日本上陸当時は「フォトコンテスト」としての活用が目立っていたInstagramをさらに活用すべく、テテマーチはCMS型のツールを自社開発。ユーザーデータをもとに多様な施策を立案し実行してきた。
「当社ではブランド全体のマーケティング戦略やユーザー特性を理解した上で、訴求ポイントを考えて支援しています」と三島氏。具体的には、「Creative」と「Scientific」の両軸で企業を支援している。
「Scientific」については、ビッグデータなどの分析も自社で行い、エビデンスに基づく施策を提案。
「SNSの効果として見るべき指標は、ブランドの特性やフェーズによって異なります。研究機関“サキダチラボ”では、費用対効果を明確にするため、SNSデータ単体だけでなく購買データやユーザーの声などとも掛け合わせ、ブランドに適切な効果の指標を算出。スノーピークさんの事例では、Instagramのブランド公式アカウントよりも、店舗アカウントフォロワーのほうが購買頻度と購入金額が高いことがユーザーアンケートから判明。こうした結果から『重点的に投資すべきポイント』が見えてきます」。
もうひとつの軸である「Creative」にも、強い思いがある。
「“SNS施策” というと、『フォローRTキャンペーン』など、HOWに重点を置きがちですが、私たちはWHY、WHATの解像度を上げることを心がけています。これにより、企業がその時抱えている課題を解消できるような企画・クリエイティブを生み出せているのではないかと思います。また、社内で『良い企画』の定義などもすり合わせ、明文化することで、ポリシーのある企画をつくっています」とこだわりを話す。
最後に三島氏は、「今後はマーケティング戦略の川上からサポートすることで、よりSNS施策の確度を高める部分にコミットしていきたいです」と展望を語った。
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