日本出版販売は2022年12月12日から、日販グループが推進するESGの取り組みの一環として、同社の返品物流を活用したリサイクル事業の実証実験を開始した。
ローソンが2022年11月28日にオープンした「グリーンローソン」店舗に洋服の回収ボックスを設置し、集まった洋服を書籍などの返品物流に乗せ回収するという仕組み。回収した洋服は、状態や素材、アイテムごとに分類され、良質なものは海外へ出荷してリユースし、リユースが難しいものについては軍手などの原材料としてリサイクルされる。
取り組みの背景には、SDGsなど持続可能な社会の実現に向けた取り組みが加速する一方、日本での古着の回収は34%程度と進んでおらず、古着の再活用ができていない現状があった。
そうした状況を受け、日販は出版業界特有の返品物流を活かした、新たなリサイクル事業の可能性を模索。
同じくローソンも、環境負荷軽減の取り組みや、新しい便利を目指した「アバター接客」など、サステナブルな取り組みを集約させた「グリーンローソン」をオープンするなど、サステナビリティを推進する取り組みを積極的に行っていたことから、両社の意図が合致し今回の実証実験に至った。
日販は今回の実証実験後には検証を行い、顧客ニーズや店舗オペレーションなどを踏まえ、事業化も見据えているという。
実施期間は2022年12月12日~2023年1月20日。
年末年始2022年12月29~2023年1月3日は集荷対象外となっている。
回収は靴下、下着などのインナーウェアを除く、不要となった洋服が対象。