高知市は、2022年12月19日に「気分高まる観光地『感!高知』」キャンペーンを開始。特設サイトをオープンし、5本のWebMovieを公開した。
本キャンペーンの目的は、コロナ禍において、「これから行くべき観光地」としてのブランド化および新市場開拓を含めた誘客の促進を図ること。従来は「歴史伝統」を軸に行われることが多かったが、今回はafterコロナを見据えた戦略的な観光プロモーションを実施するべく、これまでの来訪者層とは異なる首都圏の20〜30代女性をメインターゲットに。そのため、Instagram、YouTube、Googleディスプレイ広告を活用し、デジタルを中心としたキャンペーンを展開している。
「昨今の『密にならない自然体験観光』はwith コロナのニーズであり、高知市の未来を考える本事業の戦略としては不十分。また、それでは全国が選択肢になると考えました。そのため、afterコロナのターゲットインサイト(自粛の分、心の活力や感情を取り戻したいという消費意欲)を捉えたブランド戦略を立案。『心のエネルギーを充電できる豊富な感動体験』が高知市の魅力であると考え、『感(かん)』をキーワードに『高知(こうち)』と『観光地(かんこうち)』をかけ、これから行くべき『気分高まる観光地「感!高知」』としてのポジション獲得を目指しました。新型コロナウィルス感染症の長期化で我慢することに慣れ、心のケアが後回しになった時代だからこそ、高知市で心のエネルギーを充電してほしい、という意味を込めています」(クリエイティブディレクター 杉原慶祐氏)
プロモーションにおいては、多彩な観光資源を持つ高知市ゆえに「雄大な自然や伝統文化を肌で感じ、心躍る観光」「土佐が生んだ食文化に、心満たされる観光」「四季折々の景色や歴史ロマンに、心癒される観光」という柱を立て、『体感!高知』『食感!高知』『情感!高知』という3つのテーマで展開している。WebMovieでは、ハートをモチーフにしたエクスクラメーションマークを使って、高知の観光地、食、文化などを見せていく。
「企画フレーム自体はストレートなものですが、友人と思いっきり笑い合ったり、自分の気持ちに素直に向き合うことが難しくなった時代だからこそ、『おかえり、感動!』というキャッチコピーを軸に、あえて直球なクリエイティブをチームで目指しました。コロナ以前は当たり前だった大切なことに改めて気づくきっかけや、多くの人に元気を与えられるよう、ロゴ、グラフィック、動画、Webの全てでコンセプトを体現しています」(杉原氏)
行動やブランド化につなげる施策として、Instagramで「感!高知MAP」というハッシュタグキャンペーンを実施している。参加者は高知市の公式Instagramアカウントをフォローしたうえで、「#感高知」というタグを付けて写真を投稿すると、中でもより魅力的な写真がWeb上のMAP に表示される仕組みになっている。
「アウターである観光客の方からは観光でのリアルな感動投稿を、またインナーである地元や観光従事者の方からはブランドを強くするための投稿を。送り手からの発信だけではなく、アウターとインナーの双方からブランドの利点が強調され、興味と次の認知が拡大し続ける循環をつくることを目指しました」(杉原氏)
現在、アウターとインナーから徐々に投稿が集まりつつあるという。
キャンペーン開始後、「“おかえり、感動!”という言葉がとても響いた」「見るだけで元気が出てきた」「お祝いムードのあるクリエイティブがワクワクした」「今すぐ旅行に行きたくなるような感動が詰まっていた」といった、ポジティブなコメントが寄せられている。
そして、2月からは首都圏での展開を強化する。東京メトロ沿線のポスター掲出、JR女性専用車両のトレインチャンネルでのMOVIEの放映、そして2月3・4日にはJR東京駅構内「スクエア ゼロ」にて観光プロモーションイベントも実施予定だ。
スタッフリスト
- 共通
- 企画制作
- ビザビ+スペース+FLOWERMARK
- CD+企画+C
- 杉原慶祐
- CD
- 弘中春花
- AD+D
- FLOWERMARK
- 撮影
- 池田理寛
- ST
- 中井志帆
- HM
- 湯浅真理子
- AE
- 上運天ともみ、小松千紘
- 出演
- 橋本佳奈
- 動画
- PR
- 多田浩人、安田洋介
- PM
- 相木流斗、土岐英寿
- 企画
- 藤井将太
- 演出
- 本田拓也
- 撮影
- 田元隆行
- 撮影助手
- 北村誠
- Web
- Webディレクター
- 長谷川恭江
- フロントエンドエンジニア
- 小郷亮
- SE+ME
- 奥野哲司