Paidy
Senior Marketing
UX copywriter
宮崎直人氏
本記事は販促会議2023年2月号からの転載記事です。
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私はこれまで、数々のECサイトやアプリのUXライティングを担当してきました。現在は、70万店舗以上のECサイトで導入されている決済サービスを提供する会社で、同じくUXライティングを担当しています。
今後、ECサイトの体験設計において、UXライティングの需要はさらに高まると考えられます。なぜなら、ECサイトの競争がさらに激しくなる中で、ユーザーを最適なかたちで購入に導き、売上に繋げるには、サイトの「使いやすさ」が重要な指標となり、そのためには「言葉の戦略」が必要不可欠だからです。
UXライティングとは何か
「UXライティング」という言葉について、私は次のように定義しています。
UXライティングとはユーザーが製品やサービスを快適に利用できるように、言葉を中心としたコミュニケーションを設計すること。
具体的には、ECサイトであれば、UIの見出し、説明文、ボタン文言、エラーメッセージから、メール、アプリのプッシュ通知、FAQまで、ユーザーとの接点となるあらゆる言葉がUXライティングの対象となります。これらすべてに対して最適な言葉を設計することで、会員登録から、商品の検索、注文、支払い、受け取りまで、摩擦なくスムーズに完了できるようにサポートすることが、UXライティングの役割です。
ユーザーはテキストを読まない
UXライティングに取り組む上で、絶対に覚えておかなければならないことがあります。それは、「ユーザーはテキストを読まない」ということです。ユーザーがテキストを読まないことは様々な研究で言及されていますが、UXの領域でよく知られているのが、ウェブユーザビリティの第一人者であるヤコブ・ニールセン博士が書いた『ユーザーはいかにテキストを読まないか※1』というコラムです。
図1のグラフの通り、文字数が多くなればなるほど読むテキストの割合は低下し、1200ワードを超えると20%程度になっています。
このコラムは2008年に発表されたものですが、現在では当時よりはるかにユーザーは文章を読まなくなっていると考えられます。スマホの登場により、「読む」という体験が大きく変化したからです。こうした状況の中で、私たちは「ユーザーがテキストを読んでくれない」ことを前提に、テキストを書く必要があります。
UXライティングで気をつけるべき4つのこと
私がUXライティングに取り組む際には、次のようなことに気をつけています。
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▼過去のバックナンバーもいつでもご覧いただけます▼
・サイトでの体験を言葉でアシストする!UXライティング(2022年5月号)
・顧客が好むコンテンツは?読まれるオウンドメディアコンテンツのつくり方(2022年9月号)