ハンカチの製造・販売事業などを展開する川辺は、2月1日に繊研新聞に新聞広告を出稿した。
真っ白なビジュアルの新聞広告に書かれたコピーは、「一度、ハンカチとちゃんと向き合いたい。斎藤さんにそう言われました。」。
「斎藤さん」とは、かつて「ハンカチ王子」と呼ばれたことでも知られる元プロ野球選手の斎藤佑樹さん。2月1日に創業100周年を迎える日の広告で、川辺と斎藤さんとの共同プロジェクトの予定があることを知らせている。
原稿の大半を占める、何も描かれていない真っ白な四角は、ハンカチを表現している。
「最初見る人は、きっとよくわからないと思います。ですが、下のコピーを読み進めていくと、上の白い四角が、ハンカチだとわかるような設計にしています」と、アートディレクター 玉置太一氏。
「削ぎに削ぎ落とされたシンプルな原稿で、これから始まるプロジェクト、そして新たな100年への混じり気のない決意と、向かっていく先に広がる希望を感じさせることをめざしました」
真っ白なハンカチの写真にすることもチームで検討したが、それだと見た人がすぐにどんな広告かわかってしまう。また、ハンカチに興味がない人にも見てもらいたい。そして、できる限り原稿の鑑賞時間を長くとりたい。こうした意図から、真っ白な四角にしたという。
「斎藤佑樹さんと組むというニュースを発信しながら、ハンカチを100年大事につくり届けてきた川辺という会社の人格を、この日の新聞に何より残すべきだと考えました。同時に、斎藤さんのお人柄も感じてもらえる原稿になるように。取り組みをともにすることになった経緯を、偽りなく書くことを大事にしました。正直に誠実に語ること。それが、お会いして感じた両者の実直さを伝えるためになると思いました」(コピーライター 大貫冬樹氏)
現在、川辺と斎藤さんとのプロジェクトは企画進行中。詳細は決まり次第、川辺のサイト等で公開される予定だ。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通+kazepro
- CD+C
- 大貫冬樹
- AD+D
- 玉置太一
- D
- 大塚みなみ
- CPr
- 鈴木仁奈
- Pr
- 加々見崇、笛木伸隆
- 製版
- 精美堂