指定された気温配信する気温連動広告
キューブタイプの鍋用調味料『鍋キューブ®』の購買促進を目的に、東京・大阪の都市部を中心としたOOHスクリーンに15秒CMを出稿した味の素。販促企画の立案当初はOOHの活用は想定していなかったが、LIVE BOARDの天気や気温と連動した広告配信サービスに魅力を感じ初めて実施した。
『鍋キューブ®』に対して、興味関心や購入意向といった“購入へのひと押し”という局面で、『ウェザーターゲティング』を用いたターゲット層へのアプローチを活用した。
味の素が屋外メディアを活用した背景には、『鍋キューブ®』の鍋用調味料という特性上、気温が購買動向に大きな影響を与える点がある。鍋料理の喫食欲求が高まる寒い状況下で、ニーズを満たす『鍋キューブ®』の広告配信をタイムリーに実現できれば、生活者の心情を汲み取った購買行動を促せるのではないかと考えた。
「味の素さんは『鍋キューブ®』と気温との関係性を購買動向の重要事項ととらえており、YouTube広告を気温と連動して配信されているとうかがった。そこで、気温を軸とする広告戦略に厚みをもたせるという観点から、当社としては『気温:指定した気温』を条件とする配信プランを考えました」とLIVE BOARDの室生氏は解説する。
主要ターゲットである家庭をもつ30代以上の女性が多いエリアの屋外ビジョンを絞り込み、指定した気温のタイミングでCMを配信することで、鍋料理を食べたくなる心情“鍋モーメント”を掻き立てることを目的とした。
本施策について、味の素 百濟ちなみ氏は「天候条件にもとづく既存の広告施策と連動し、なおかつレビューが可能で、大画面の屋外ビジョンでCMを配信できるという点で、とても魅力を感じた。
OOHはWEBツールと比較するとレビューやリーチ測定などの効果検証が行いづらいため、継続活用をしにくい媒体と位置付けていた。そうした課題が解消されていたことも、今回屋外ビジョンの活用を決めた要因のひとつと言える」と振り返る。
「寒い瞬間」にアプローチし、購買行動を促進
屋外メディアを活用した広告配信の効果検証として、LIVE BOARDはターゲット認知の割合をメディアごとに比較分析した。オンターゲット率では、屋外ビジョンがTVやYouTubeを上回る結果となり、商材に適したターゲットへ効率良くリーチできていると判断できた。
また、LIVE BOARDを交えた広告施策では、興味が13.0pt、購入意向が18.1pt高くなり、広告接触後の購買行動や友人・知人との会話行動についても、他のメディアよりも高い数値を記録した。この結果について室生氏は「味の素さんが訴求したい内容と、LIVE BOARDの媒体特性と『ウェザーターゲティング』の機能が合致した成果」と分析する。
百濟氏も「ターゲットが寒さを感じながらCMに接触する、LIVE BOARDの屋外ビジョンの効果を実感した。CMで描いている『家族みんなで鍋を囲む温かみ』も、気温が低いエリアの大型ビジョンではより引き立っていたと思う」と、実績内容に手応えを感じている。
同施策では、TVCMと連動してLIVE BOARDで配信したことで、「TV→屋外メディア」という導線で購買行動をさらに後押しており、クロスメディアの一要素としてのLIVE BOARDの有用性を発揮したと言える。
今後の施策については検討中としながらも、百濟氏は「今回初めてLIVE BOARDを利用して、『ウェザーターゲティング』の有用性や当社商品との親和性を実感できた。機会があれば、今回の施策で得られたデータをもとに、気温だけでなく時間帯や曜日など、よりピンポイントに配信を行い、効率・効果ともに高い成果を目指したい」とLIVE BOARDのさらなる活用に思考をめぐらせる。
屋外メディアの可能性を拡張し続けるLIVE BOARD。味の素の課題解決を支援したことをふまえて、室生氏は今後の展望について「『ウェザーターゲティング』に関しては、気温や天気に加えて花粉指数やUV指数など新たな項目を実装計画中。これからも新たな分析手法やコンテンツ運用で、生活者の深層心理をひもとき、広告出稿主の課題解決につながるようなサービス展開を進めていきます」と話す。
味の素
マーケティングデザインセンター
コミュニケーションデザイン部 コミュニケーション戦略グループ
百濟 ちなみ氏
LIVE BOARD
クライアントサービス部 マネージャー
室生 亜里沙氏
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