宣伝会議コピーライター養成講座の受講生が書いたコピーがシェアサイクルの車体広告に採用され、4月から名古屋市内で掲出されている。シェアサイクルサービス「チャリチャリ」を展開するneuet(ニュート)株式会社(本社・福岡市)の協力を得て実現したもので、自転車の後輪につける衣服の巻き込み防止用の「ドレスガード」の広告スペースに掲出されている。
制作に参加したのは、2022年度宣伝会議コピーライター養成講座名古屋教室を受講していた中河琴音さんと中村桂子さん。2人は講座カリキュラムの一環として、同社が提供した課題「チャリチャリの情緒的価値を高めるコピー」で協賛企業賞に選ばれた。neuetのスタッフを交えたアイデア会議に参加し、キャンペーン全体をまとめるスローガンは中河さんの案「移動はもっとわがままでいい」が採用された。
「チャリチャリ」は、1分単位で課金される料金体系が特徴で、現在は名古屋のほか福岡、東京、熊本で事業展開している。今回コピーが採用された車体の「ドレスガード」部分と駐輪スペースに置く「ポート看板」は広告スペースとして販売している。
チャリチャリ事業開発担当の田口大輔氏は「これまでは、1分6円(電動アシストタイプは1分15円)という気軽さや、簡単に利用できるという機能的価値を中心に訴求してきました。しかし、まだその価値に気付いていない方に、いつもと違う道を通って新しい発見をする楽しさや、ふだんの交通手段と置き換えて行動範囲が広がる喜びを感じていただくためには、情緒的価値の訴求が必要でした」と話す。
今回、講座の課題として提供した背景には、受講生にチャリチャリのファンになってもらうことへの期待もあったという。
「受講生から提出いただいたコピーの選考は、社内のクリエイティブチームと行いました。寄せられた案の多様性に驚き、同時に、ふだん自分たちが価値と捉えていることと、ユーザー(受講生)が価値と捉えていることの間にギャップがあることも学びました」と田口氏は振り返った。
今回受講生らと制作した広告は、春は新しい移動のかたちを提案するため「行き先はたぶん同じです。」を掲出。セールが行われる夏期には、買い物と同じように移動も個性を楽しむ時代であることを提案するため「移動だってファッションだ」を掲出する。エリアは名古屋駅~栄地区周辺。
スタッフリスト
- CD
- つかもとちあき(フリーランス)
- AD
- 大段直也(neuet)
- 企画
- 田口大輔(neuet)
※所属は2023年3月末時点
概要
開講日:2023年7月22日(土)
講義時間 :13:00~17:15(原則、毎週土曜日)
講義回数:40回
受講形式:教室受講(宣伝会議セミナールーム)、オンライン受講(Zoom)から選択可能
受講料金:170,000円(税込 187,000円)
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