メルカリが運営するメルカリ総合研究所は、18歳〜57歳の男女600人を対象に、「Z世代の行動特性や価値観とクレジットカード利用に関する調査」を実施(調査期間:2023年3月10日~3月12日、調査方法:インターネット調査)。
Z世代と上の世代との回答結果の違いなどから、Z世代が重視する価値観やお金に対する意識の傾向が見えてきたという。
調査対象者600人のうち、Z世代150人に対して「あなたの価値観として当てはまるもの」を聞いたところ、上位は、同率1位で「効率的でないことにストレスを感じる(63.3%)」、「時間を圧縮するための手段・行動を考えることが多い(63.3%)」、2位は「想定外のこと/サプライズなことはできるだけ避けたい(61.4%)」という結果に。
「結論だけ先に知りたい(57.3%)」、「プレゼントは先に相手に欲しい物を聞いて購入する(51.3%)」など、半数以上がこれらの項目を選択していることからも、想定外やサプライズよりも、効率・タイパを重視する傾向が見られた。
「想定外のことが起こるのは“失敗”だと捉えるか“経験”だと捉えるか」という質問においては、Z世代は30.0%、バブル世代は21.3%が、想定外を失敗と捉えると回答している。
また、「現金50万円をもらったらどう扱うか」という質問では、すべての世代で「貯金する」という回答が最も多い結果に。その中でも、Z世代の割合が最も多く、77.3%が貯金すると回答。その理由として、回答者の約半数が「緊急時の備えができる/将来の不安に備えるため」と将来不安への備えとして貯金すると回答しており、不測の事態に備える傾向がここでも見られている。
「Z世代の行動特性や価値観とクレジットカード利用に関する調査」の結果に対し、世代・トレンド評論家であり、立教大学大学院・客員教授の牛窪恵氏は、「Z世代は、物心ついたときから目立った経済成長がなく、同時多発テロ、リーマンショック、東日本大震災、新型コロナウイルスなどの不測の事態を経験してきている。これらの経験から、『想定外=良くないこと』と捉える傾向があり、不測の事態に備えて防御したいという考えを持っているのではないか」と考察している。