従来のやり方を変えたい、見直したいと考えるマーケターにお勧め
『The Art of Marketing マーケティングの技法 パーセプションフロー・モデル全解説』(音部大輔著)
筆者が消費財や食品メーカーなどで20年超にわたり磨き上げた、マーケティング活動の全体設計図「パーセプションフロー・モデル」の考え方から使い方、つくり方、検証の仕方までを解説する書籍です。「パーセプションフロー・モデル」とは、消費行動に伴う消費者のパーセプション(認識)の変化に着目し、可視化していくもの。理想とするパーセプションの変化を促すための施策を打ち、検証を繰り返していきます。
「個々の施策がバラバラで有機的に連携していない」「チームの意識統一ができていない」といった、部分最適が引き起こす事態から抜け出しマーケティングの全体最適を実現することができるのが「パーセプションフロー・モデル」の特長です。組織で導入し、他部門や広告会社など社外のパートナーとも共有することでより効果を発揮します。
巻末コラムでは「戦略」「マーケティング」「ベネフィットと機能」「ベネフィットの類型」「ブランド」「ブランドホロタイプ・モデル」「成長」についての定義やポイントを解説しています。人によって解釈が分かれがちな「マーケティング」や「ブランド」などの基礎用語について明快な定義づけがなされており、「目からウロコが落ちた」との感想多数。
企業のマーケティング部門や広告会社の研修テキストとして、すでに多くの採用実績があります。マーケティングの一線で活躍するリーダーから、これからマーケティングを学ぶ人までお勧めの書籍です。
「戦略」を思考の道具として使いこなしたい方へお勧め
『なぜ「戦略」で差がつくのか。 戦略思考でマーケティングは強くなる』(音部大輔著)
『The Art of Marketing マーケティングの技法』を執筆した音部大輔氏の初の著書が、2017年に刊行された『なぜ「戦略」で差がつくのか。 戦略思考でマーケティングは強くなる』です。
本書のテーマは「戦略」。魅力的な響きを持つ一方で曖昧なニュアンスで使われがちなこの単語の意味を明確に定義づけ、思考の道具として使いこなす方法について明らかにしています。
「目的」と「資源」のとらえ方、ブリーフィングの重要性、複数の視点を獲得する方法など、戦略を組み立てて実行に移すまでのプロセスを細かく分け、それらの役割を明確にして丁寧に解説しています。
筆者の実務経験から、複数企業のマーケティングの現場で使われてきた「戦略」概念をもとにしていますのでマーケティング担当者に特にお勧めですが、「戦略」が必要なあらゆるビジネスパーソンにとって役立つ一冊です。
発刊から日が経っていますが、普遍的かつ本質的なテーマで、仕事への向き合い方が変わったとの声を多くいただいています。
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