米マイクロソフトは4月25日発表の2023年6月期第3四半期(3Q)決算で、「検索&ニュース広告」の売上高は、前年比3.4%増の30億4500万ドル(約4080億円)だったと発表した。トラフィック獲得コストを除いた伸び率は約10%で、第2四半期と同じ。通期での伸長率も約10%との見通しを示した。
Webブラウザーの「Edge(エッジ)」や検索エンジン「Bing」のシェアの増加に伴い、検索量が上昇した。2月に発表した「Bing」へのAI(人工知能)技術の搭載も話題になった。同日時点の「Bing」の日間利用者数(DAU)は1億人だという。
「検索とニュース広告」としての計上は21年6月期1Qから。7四半期連続で前年同期を超えているが、伸長の幅は縮まってきている。
「私たちはより広く、広告における機会を拡大し続けている。AIによる支援は、日々の検索などの習慣を再構築しており、AI機能を用いることで、『Bing』や『Edge』へのユーザーのエンゲージメント(関与度)が高まることも確認された。検索という最大のソフトウエアカテゴリーにおける世代交代を実現する道のりを、大変楽しみにしている」(サティア・ナデラ会長兼最高経営責任者)
マイクロソフトは、動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」の広告付きプランで、広告販売のパートナーにもなっている。ネットフリックスの最高財務責任者を務めるスペンサー・ニューマン氏は4月18日の決算で、「広告付きプランの会員一人あたりの収益には満足している」とし、全世界でもベーシックプランよりも、米国ではスタンダードプランよりも高い水準で推移していることを明かした。
半面、同氏は「〔広告付きプランは〕長期的に育てるべきビジネスで、当面はターゲティングと計測、広告主のためのツールや購入オプションの改善に努める」とした。