博報堂DYMP「メディア定点調査2023」、メディア接触時間の「携帯電話/スマートフォン」シェア初めて全体の1/3超え

博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は、2006年から毎年実施している生活者のメディア接触の現状を捉える「メディア定点調査」の2023年版の分析結果を、5月23日に発表した。

調査対象は東京都の15~69歳の男女計629人で、調査は1月26日~2月10日に実施された。

「携帯電話/スマートフォン」のシェアが初の1/3超

■メディア接触の使用時間・デバイス別 時系列推移(1日あたり/週平均)

メディア総接触時間は各メディアの接触時間の合計値、各メディアの接触時間は不明を除く有効回答から算出。2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。「タブレット端末」は、2014年より調査。

メディア総接触時間は443.5分(1日あたり/週平均)となった。昨年から2.0分減と2年連続減少したが、コロナ禍で急増した2021年からは高止まりで推移した。

メディア別では、「携帯電話/スマートフォン」(151.6分 昨年から4.7分増)は、昨年初めて「テレビ」(135.4分 同8.2分減)を上回ったが、今年はその差を12.9分に広げた。

「ラジオ」(同4.7分増)は一昨年並みに回復し、「新聞」は微増(同1.1分増)、それ以外のメディアは微減した。

■メディア総接触時間のデバイス別割合 時系列推移(1日あたり/週平均)

メディア総接触時間における「携帯電話/スマートフォン」 のシェア(34.2%)は初めて全体の1/3を超え、モバイルシフトは依然として、継続している。
 

テレビスクリーンのネット化が加速

■「テレビのインターネット接続率」と「テレビ関連機器」の所有率 時系列推移

テレビのインターネット接続は54.9% (昨年から3.5ポイント増)、ストリーミングデバイス(動画視聴するためのテレビスクリーン)の所有は33.7%(同9.3ポイント増)と、それぞれ増加した。

一方で、テレビの録画などに使用されるハードディスクレコーダーの所有は2016年から10.4ポイント減少しており、テレビスクリーンをネットにつないで使用する「テレビのネット化」は加速している。

■配信サービスの利用率 時系列推移

さらに、配信サービスについても調査した。

コロナ禍で伸長した民放公式テレビポータルTVerの利用はさらに伸びた(同7.5ポイント増)。

また、昨年伸びが鈍化した定額制動画配信サービスの利用は再び伸長して初めて過半数(54.6% 同7.1ポイント増)に達した。

テレビスクリーンは、多種多様なコンテンツが視聴されるようになっている。
 

スマホでテレビを視聴する生活者3割近く

■スマートフォンでのテレビ番組視聴 利用率(※「毎日~月1回以下」の利用計) 時系列推移

スマートフォンのスクリーンでのテレビ番組の視聴は、2020年から9.1ポイント増加して3割に近づいている。

スマートフォンでの視聴といった見方も増え、生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は多様化していることが伺える。


 

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