組織の課題解決に関するサービスを提供しているバヅクリは、エンゲージメントサーベイ(調査)ツールに関するアンケート結果を発表。社内アンケート・調査に回答する社員が、どのような認識を持っているのかを明らかにした。
調査対象は、エンゲージメントサーベイツールの利用経験がある会社員2,200名。調査は、2022年11月21日〜11月23日に実施した。
企業の長期的な成長に欠かせない「従業員エンゲージメント」
エンゲージメントサーベイとは、従業員エンゲージメント(企業への貢献意欲)を定量的に把握するための社内調査を指す。
エンゲージメントが高い従業員は、働きがいを実感しやすく、社内で活躍する傾向にある。このため、「従業員エンゲージメントの向上」は企業の長期的な成長に欠かせない要素であり、昨今、エンゲージメントサーベイを実施する企業が増えている。
回答経験者のうち「不満」を感じたことがある人は7割
■「働きやすさや組織への満足度」に関する社内アンケ―トの回答経験
「今までに働いた会社や組織で、働きやすさや組織への満足度等に関する社内アンケートに回答したことがあるか」という質問を行ったところ、約3割が「定期的に回答したことがある」、2割強が「過去に数回だけ回答したことがある」と回答。
過半数が、エンゲージメントサーベイツールへの回答経験を持つという結果となった。
■「働きやすさや組織への満足度」に関する社内アンケ―トに不満を感じた経験
「回答経験がある」と答えた人(全体の46.3%)に対し、「その社内アンケートに対して不満を感じたことがあるか」という質問を実施。7割弱(69.2%)が、不満を感じたことがあると回答する結果に。
「不満」の6割が、「回答が何に活かされているか不明」なこと
次に、エンゲージメントサーベイツールを定期的に利用・回答した経験があり、かつ不満を感じたことがある会社員330名を対象に質問。
■「働きやすさや組織への満足度等」に関する社内アンケートに、
どのような不満を感じたことがあるか。
「働きやすさや組織への満足度等に関する社内アンケートに対して、どのような不満を感じたことがありますか?(複数回答可)」という質問に、もっとも多く回答されたのが「回答した結果が何に活かされているかわからない」(60.6%)。
次いで「回答するのに時間がかかる」が49.4%、「回答した課題や不満に対する解決策が実施されない」が44.8%となった。
エンゲージメントサーベイ(調査)は、結果を活かす施策や仕組みとセットで実施を
回答結果についてバヅクリは、「エンゲージメントサーベイは、設問数が多く回答に時間がかかるにもかかわらず、回答の活用方法が不透明なことが強い不満につながっているのではないか」と推測。
だが、うまく活用すれば従業員の生産性が向上したり、離職防止に寄与したりと、様々なメリットもあるとした上で、「エンゲージメントサーベイを実施する際には、その調査結果を活かす施策や取り組みとセットで実施する必要がある」と強調している。
調査自体がゴールではないことを、調査対象である従業員に伝えていく社内コミュニケーションも、合わせて行っていく必要がありそうだ。