博報堂DYMP、ChatGPTを活用した広告・メディア効果シミュレーションを研究

博報堂DYメディアパートナーズは5月29日、自社が保有する20万人の生活者パネルデータをChatGPTに採用されているGPTモデルに学習させ、広告/メディア効果シミュレーション環境の研究開発を開始すると発表した。

同社はChatGPTで用いられているGPTモデルに代表される大規模言語モデル(Large Language Model:LLM)が、広範なデータセットからパターンを学習することで、高度な文章生成や対話タスクが実現できると分析。そこで、多様な生活者の人格の設定により行動を再現するなど、メディア接触や情報探索に関する膨大な知識に基づいた推論を行える可能性に着目、本プロジェクトの研究開発を進めているという。

具体的にはAaaS(※)に格納されている20万人の大規模調査パネルから得たプロフィールやメディア接触行動、興味関心や価値観などの情報をGPTモデルに入力・学習させることにより、様々なコミュニティや条件での広告/メディア・コンテンツ効果のシミュレーションを目指す。都度目的に応じてターゲットとなるパネルの選定を20万人の中から行い、入力するプロフィール情報を設定し、動的なシミュレーションを実行する。

※「AaaS(Advertising as a Service)」は博報堂DYグループが2020年12月に提供を開始した広告メディアビジネスの次世代型モデル。

同社は本プロジェクトにより、生活者行動パターンを加味した「テレビ視聴などの広告/メディア接触」「態度変容などの広告/メディア効果」の予測結果に基づいたメディアプラン作成から、「生活者の態度変容の背景となったインサイト、仮説の探索」などが可能になると想定している。

また、博報堂DYグループではこれらの活動にあたって生成AIの活用に対するグループ各社共通の利用ガイドラインを設け、運用ルールを策定した。




 

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