奥村靫正氏・佐藤直樹氏が「境界としてのグラフィックデザイン」をテーマにトークイベント

日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)は、6月2日に「境界としてのグラフィックデザイン」をテーマに、グラフィックデザイナー 奥村靫正氏、佐藤直樹氏によるトークイベントを開催する。

イラストレーション:YMO『BGM』原画、奥村靫正(1981年)

この企画は、JAGDAサイト内で展開している、グラフィックデザインについて改めて考えるためのオンラインメディア「グラフィックデザイン・レヴュー」に関連したトークイベント。グラフィックデザイン・レヴュー」は、室賀清徳氏を中心としたボードメンバーによって運営されている、情報と批評を軸にしたグラフィックを起点としたデザインのためのサイトだ。表層に浮かんでくる事象の紹介にとどまらず、その背景や文脈を探り、グローバルかつオルタナティヴな視点から発信している。

今回、本イベントに登壇するのは、奥村靫正氏と佐藤直樹氏。

奥村氏(1947年生まれ)は戦後日本のデザイナーのなかでもイメージの使い手として際立った存在。1970年代以降、YMOをはじめとする数々のミュージシャンのジャケットワークやブックデザイン、広告の分野で活躍してきた。また、奥村は古今東西の図像や装飾を自在に参照、操作するイメージ編集者である一方、日本画の素養をもった巧みな画家でもある。

一方、佐藤氏(1961年生まれ)は『WIRED』日本語版のADをはじめとする各種メディアのデザインを行う一方で、「セントラルイースト東京(CET)」「アーツ千代田 3331」といったイベント、プロジェクトの設立、運営に関わり、社会におけるアートやデザインの可能性を探究してきた。また、2012年から絵画へと重心を移し、おもに植物を主題とした独自の制作活動を続けている。

互いに初対談となるこのイベントでは、マスとオルタナティブを横断する両者の活動、社会とデザインの変化、絵の制作などについての話題を入り口に、目的や機能に限定されないグラフィックデザインという領域だからこそ可能なことについて考える。進行は、室賀清徳氏。
 

ゲストプロフィール:

奥村靫正(おくむら ゆきまさ)
アートディレクター、グラフィックデザイナー、画家。1947年、愛知県生まれ。1969年、桑沢デザイン研究所卒業。1970年、眞鍋立彦、中山泰とともにWORKSHOP MU!!設立に参加。はっぴいえんど、細野晴臣、大瀧詠一、小坂忠らのレコードジャケットを手がける。1977年、ザ・ステューディオ・トウキョウ・ジャパン(現TSTJInc.)設立。YMO、加藤和彦、山下達郎、佐野元春、ムーンライダーズ、チェッカーズほか数々のミュージシャンのジャケットデザイン、ビジュアルデザインに関わる。また、広告、ブックデザイン、エディトリアル、イラストレーション、舞台美術など、あらゆるメディアへと活動のフィールドを広げる。2005年、女子美術大学芸術学部ヴィジュアルデザイン専攻教授に就任、2013年3月まで務めた。2014年より客員教授。東京アートディレクターズクラブ(1987-2018)、東京タイプディレクターズクラブ、JAGDA会員。ADC賞ほか受賞多数。近著に『奥村靫正作品集』(グラフィック社、2023年)。

佐藤直樹(さとう なおき)
1961年、東京都生まれ。北海道教育大学卒業後、信州大学で教育社会学・言語社会学を学ぶ。美学校菊畑茂久馬絵画教場修了。1994年、『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクターに就任。1998年、アジール・デザイン(現アジール)設立。2003–2010年、アート・デザイン・建築の複合イベント「セントラルイースト東京(CET)」をプロデュース。2010年、アートセンター「アーツ千代田 3331」の立ち上げに参画。サンフランシスコ近代美術館パーマネントコレクションほか国内外で受賞多数。2012年からスタートしたアートプロジェクト「トランスアーツ東京(TAT)」を機に絵画制作へと重心を移し、「大館・北秋田芸術祭2014」などに参加。「札幌国際芸術祭2017」バンドメンバー。「東京ビエンナーレ」クリエイティブディレクター。3331デザインディレクター。美学校講師。多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授。近著に『佐藤直樹 紙面・壁画・循環──同じ場所から生まれる本と美術の話』(美術出版社、2019年)。
 

トークイベント「境界としてのグラフィックデザイン」

日 時:6月2日(金)19時~20時30分
会 場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(東京ミッドタウン内)
   +オンライン
ゲスト:奥村靫正、佐藤直樹、室賀清徳[進行]
参加費:会場参加(一般・学生)= 1,000円
    会場参加(JAGDA会員・フレンドメンバー)= 無料
    オンライン参加(一般・学生)= 1,000円
    オンライン参加(JAGDA会員・フレンドメンバー)= 無料
    ※申し込みはJAGDA公式サイト内のPeatixから


 

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