西日本旅客鉄道は、移動生活ナビアプリ「WESTER」の新プロモーションを5月に開始。角野栄子原作による児童文学『魔女の宅急便』をモチーフに、テレビCMとポスターなどのグラフィックを西日本全域で展開している。
WESTERアプリ/WESTERポイントは、JR西日本グループがデジタル戦略として注力している基幹サービス。新しいコミュニケーションの目的は、中長期を見据えたブランディングおよびダウンロードと利用促進だ。
「現状、認知率が低いという課題があったので、広告として目に留まるよう、誰でも知っている作品を元にストーリーをつくるのがいいのではと考えました。おでかけや旅が好きな人は誰だろう…と考えたときに、魔女の宅急便のキキが一番に思い浮かびました。キキの好奇心いっぱいの性格も、WESTERという新しいサービスを知ってもらう人としてふさわしいと思いましたし、CMではキキとジジがWESTERに出会うところから描いているので、広告を見た方がキキたちといっしょにWESTERを知っていく楽しさを感じてもらえるのではと思いました」と、CMプランナーの郭あかげ氏。
CMの舞台は、西のあるまち。「面白そうなまちだね」と、辺りを眺めながら歩くキキとジジ。ふと目にしたフラッグを見たキキは「WESTERって何かしら?」とつぶやく。すると、そこに現れたのは「とんぼさん」そっくりの青年だった。
主人公キキ役は、連続テレビ小説『わろてんか』(NHK)でヒロインを演じた葵わかなさん。まちで出会う青年役に、ミキ・亜生さんが登場している。
「『魔女の宅急便』は誰もが知るストーリーなので、読者のみなさんがもっているイメージを壊さないようビジュアル・ストーリーづくりを心掛けました。イメージを壊さず、でも新しく見せたくて、セリフひとつをとっても、小物ひとつをとっても、『原作はどうだっけ?』『でもこう味付けしていく方がいいのでは?』とチームで会話を重ね丁寧につくっていきました」(郭氏)
原作で登場する時計台を意識して、キキがWESTERに出会うシーンを、大阪駅の時計台がある時空の広場にしたり、登場するハンバーガーをジジのかたちにしたりと、小さなところひとつひとつに気を遣ったという。
また「アプリの名前も機能もしっかり伝えたい」と考え、「おしえて!たこやきさん」というムービーシリーズを、特設サイトとYouTube、車内のデジタルサイネージ(WESTビジョン)で公開している。こちらでは、“とんぼさん似のたこやきさん”という、亜生さん演じるCMオリジナルの愉快なキャラクターが登場。アプリ自体の訴求がわかりにくくならないよう、イラストアニメーションを使って、WESTERの様々な魅力と機能を楽しく伝えている。
CMに加えて、JR西日本の各種交通広告でも大規模に展開。駅や施設での様々なグラフィック展開他、車両広告ではトレインジャックも実施している。
プロモーション開始時には、葵わかなさん、亜生さんが登壇する新CM発表会を実施。多数のメディアで紹介され、SNSでは「出演者がぴったり!」「キキとジジが可愛い」と言った声が寄せられている。
スタッフリスト
- 企画制作
- JR西日本コミュニケーションズ+電通+電通クリエーティブX+大阪宣伝研究所
- ECD
- 青木大介
- CD
- 谷村隆裕
- 企画+C
- 山脇卓朗、郭あかげ、岡村香穂
- AD
- 川村志穂
- PRプランナー
- 梶原祐彰、加賀見玲奈、吉村優那
- AE
- 吉村知司、梶谷佳代
- 出演
- 葵わかな、ミキ亜生
<CM>
- Pr
- 榎浪裕介、市橋弘子
- PM
- 柏原志保里、牧村薫、山中慎也、西川龍生、鶴留未菜、辻川大喜、曽谷尚加、惣川佳
- 演出
- 泉田尚美
- 撮影
- 阿藤正一
- 照明
- 中村裕樹
- 美術
- 宮守由衣、山本志恵、伊藤祐太
- アニメーション
- 井上悟
- 編集
- 冨田早希子、遠藤文仁
- カラリスト
- 高橋直孝
- 音楽
- 丸橋光太郎
- SE
- 望月久美子
- MA
- 石坂亮
- ST
- 岡本純子
- HM
- 竹下あゆみ、駒井麻友
- CRD
- 藤田照明
- クッキング
- 富田久美子
- CAS
- 井上雅子、中司彩花、姫野有希枝
<交通ムービー「おしえて!たこやきさん」>
- Pr
- 榎浪裕介、市橋弘子
- PM
- 辻川大喜
- 演出
- 村田まい
- 撮影
- 大阪宣伝研究所
- 編集
- EDP graphic works
- MA
- 吉村憲治、三好麻子
<グラフィック>
- D
- 大阪宣伝研究所
- 撮影
- 福岡秀敏
- 照明
- 村上清志
- プロップ
- 奥紗也香
- レタッチ
- 安藤瑠美