日本マクドナルドは、“あの”ちゃんことアーティスト anoさんとコラボレーションしたオリジナル楽曲「スマイルあげない」のCMとミュージックビデオを、6月21日にYouTube他で公開した。
映像の舞台は、マクドナルドを思わせる店内。カウンターの中でユニフォームを着て、♪~ 僕はニコっとスマイルあげないぜ。僕は僕のままのキャラクターで と歌い、ユニークなダンスを披露するanoさん。カメラが引いていくと、お店の中にはハンバーガーを前に置いて、カウンターのanoさんを見つめるもう一人のanoさんが登場する。
実はこの企画、Z世代にマッククルーとして働くこと、マクドナルドならではの自分らしさを強みにできる働き方を伝えていくことを目的に制作されている。マクドナルドのマッククルーの求人ページのトップにも、anoさんのビジュアルとメッセージが掲げられている。
現在、マクドナルドは全国に約3000店舗あり、毎月の来客数は1億人を超えている。それを支えているのが、全国に19万人いるマッククルー(マクドナルドのアルバイト従業員)だ。そのため次世代の人材確保は、同社にとって非常に重要な課題となっている。創業から50年以上が経過し、300万人以上のマッククルー卒業生を輩出してきた実績を持つ同社。多様性に対応してきた実績がありながら、自分らしさに特化した働き方については、まだ訴求できていなかった。特にZ世代の人たちへマッククルーの魅力とともに、一人ひとりに合わせた“働き方の多様性”について伝えていくことが必要になっていた。
そこで、そのブレない姿勢がZ世代に絶大な支持されているanoさんを起用し、マッククルーとして働く等身大の彼女をテーマにしたタイアップ楽曲を制作したのである。
「元々の企画はマッククルーの働く動きやバーガーなどが作られている様子を、クセになる音や映像でエンタメコンテンツ化していく、ということで考えていました。ただ色々企画ブラッシュアップしていた時に、アーティストanoさんと、マクドナルドブランドとの接点を、もっと強く作り出せないか、と考えました」と、クリエイティブディレクター 原口亮太氏。
映像のテーマになっているのは、「スマイル」だ。「スマイル0円」に代表されるように、マクドナルドにとって、またマッククルーにとっても「スマイル」は接客をする上で最も大事な要素のひとつである。
「反面、あのちゃんはいわゆるニコパチのようなサービススマイルをしない人。じゃあ、そんなあのちゃんがマッククルーになったら…?と考えた時に出てきた楽曲タイトル案が『スマイルあげない』でした」
また近年、多くのZ世代が抱える「上手に笑えない」という悩みを、あのちゃんのフィルターを通して肯定していきながら、「あなたらしい笑顔で働こう」というマクドナルドの想いと繋げている。
「スマイルください!と言われた時のあのちゃんの姿が、すぐさま想像できました。そしてこのテーマ性の強さは、そのままZ世代の彼ら、さらには働く多くの人にとっても共感できるものになると思いました。自分は自分らしく、無理に変える必要はない。何か苦手なことも、それも1つの個性になっていく。マクドナルドが『働くこと』を通して、広く社会にメッセージしていけたらと思っています」
アルバイトを通じての成長ストーリーを描いたMVには、お客として来ているあのちゃんと、クルーとして働いているあのちゃんが登場する。これは、演出を手がけた渡邉直氏のアイデアだ。その中で、「人には向き不向きがある」「自分のペースでやってみよう」「できることを精一杯やろう」というマクドナルドの想いを表現していったという。
「ちょっとファンタジーな世界観を感じながら、お客さまとしてのあのちゃんにもアルバイトとしてのあのちゃんにも、どっちにも共感できるような歌詞とMVになっていると思います」
作詞・作曲は水曜日のカンパネラ・ケンモチヒデフミ氏が、anoさんと共同制作。♪~お昼にテレビ観ながら食べた あのポテト〜 という冒頭の歌詞は、不登校児だった頃のanoさんのリアルエピソードから来ており、他にもバイトした経験から感じた気持ちなども歌詞に入っているという。
anoさんが出演した6月28日の「テレ東音楽祭2023夏」では、限定CMをオンエア。さらに楽曲公開に合わせてTikTok上でプロモーションを展開するとともに、6月30日から始まったanoさん初となる全国ツアー「トキメキ偏愛♡復讐ツアー」では楽曲披露とともに、ある仕掛けを準備しているという。
スタッフリスト
- 企画
- TBWA/HAKUHODO
- CD
- 原口亮太
- AD
- 杉岡洋介、内藤彩
- シニアC
- 大石将平
- C
- 永田優太朗
- シニアアカウントディレクター
- 竹岡隆博
- アカウントディレクター
- 荒金弘晴
- アカウントスーパーバイザー
- 橋本優
- AE
- 見瀬知里
- Pr
- 佐藤広隆
- 制作
- ロボット
- Pr
- 林辰郎、宮田光
- PM
- 岡田あかり
- 制作スタッフ
- 千葉愛美、越智伸太郎、矢持美聖、都築奈緒、田所ひなた、横山街
- 演出
- 渡邉直
- DP
- 大野裕樹
- カメラアシスタント
- 山内俊介(1st)、須藤翔(2nd)、一ノ瀬潤、吉田芙羽(3rd)
- 照明
- 嶋田陽介
- 照明チーフ
- 楠哲也
- 照明アシスタント
- 志賀春樹、原田隼弥、前田諒、一色大雅、井上剛、大内信吾
- 美術
- 相馬直樹
- 美術アシスタント
- 高橋裕子、山口美由貴
- フードST
- 左近充英子
- フードSTアシスタント
- 川野裕子
- HM
- URI
- ST
- 神田百実
- DIT
- 永尾真也
- コレオグラファー
- Randy Xtravaganza
- コレオグラファーアシスタント
- KENVOSE
- カラリスト
- 足立悠介
- カラリストアシスタント
- 田口暁
- CG Pr
- 菅井慧太
- CG Dir
- mino
- CG 制作
- NANON CREATIVE
- 編集
- 山本鴻(オンライン)
- 協力
- 平野陸斗
- 音楽+作詞
- ケンモチヒデフミ、ano