リブランディングで新始動 垂直立ち上げの推進役としてテレビCMに期待
―AKKODiSコンサルティングがテレビCM出稿に至った背景やマーケティング戦略について教えてください。
竹下:AKKODiSコンサルティングは、2023年4月に前身であるModisから社名をあらため、イノベーションを支援するエンドツーエンドのコンサルティングサービスを提供する企業として生まれ変わりました。世界的には高い市場占有率と知名度を誇るブランドですが、日本においてはゼロからのスタート。「日本を、課題解決先進国に。」「失われた30年を5年で取り戻す」という経営ビジョンを果たすため、いち早くビジョンや提供価値を伝播する手段が必要でした。新企業へのリブランディングを控えた2022年10月、広告施策を提案いただくためのオリエンテーションを開催し、ADKマーケティング・ソリューションズさんとご縁がありテレビCMの出稿を検討し始めました。
馬場:オリエンテーションをもとに社内検討した結果、テレビCMが認知拡大において効果的だと考えました。ただ、テレビCMには相応の投資額が求められます。出稿効果の可視化にもこだわられるはずです。そこで、メディア投資の効果検証指標として調査データ、WEBサイト行動データに加えて、「ノバセル アナリティクス」などの分析ツールを組み合わせたPDCAフレームを構築しプレゼンさせていただきました。
竹下:コンサルティングサービスという無形商材を扱うビジネスにおいて重要になるのがブランディングです。数ある競合のなかでも、ターゲット層が当社を早期に想起する認知状態にするには、より広くコミュニケーションを図れるテレビCMは絶対必要だと感じていました。私は、これまで広告会社を経て飲料メーカーでマーケティング職を経験してきたので、テレビCM出稿に要するコストの大きさはもちろん、効果が見えづらく費用対効果に懐疑的な意見があることは認識していました。しかしうまく使えば、コストを補って余りあるだけの効果を発揮しうるのがテレビCMの強み。ノバセルさんのテレビCMの効果を可視化するサービスは、当社経営陣の理解を得るカギになると判断しました。
網野:事業成長に向けたマーケティング施策で重要なことは「確率の管理」と「価値の創造」です。ただ、時間や投資資金などに限りがあるなか、勝つ確率を上げることはできるだけ効率的に行い、新たな価値創造に注力したいところです。ノバセルはテレビCM効果の「見える化」を通して確率の管理を半自動化して、マーケターの方々が価値創造に向き合える時間を創出しています。今回は、ADKマーケティング・ソリューションズさんと協力して、テレビCMの効果の可視化・運用プランニングのツールを提供させていただきました。
ノバセルで投資効果を可視化。認知獲得から事業理解とビジョン共感につなげる
―実際にテレビCMを活用するうえでどのような課題がありましたか。
竹下:私たち、マーケティング本部には認知を広めるだけでなく、事業の垂直立ち上げに貢献する成果が求められていました。私のこれまでの経験からテレビCMの活用が有効であるとの確信はあったのですが、出稿に際しては投資額に見合った効果を目に見えるかたちで提示する必要がありました。
特に当社は「失われた30年を5年で取り戻す」という目標を掲げており、スピード感を重視しています。それゆえ、ブランディング活動においても経営の意思決定が迅速に行えるよう、適切なデータの共有が欠かせません。しかし、これまではテレビCMの効果は放映してから1カ月程度の時間を要しないとわからず、経営陣への報告もまた施策の改善も後手に回りかねない懸念がありました。そこでADKマーケティング・ソリューションズさんにテレビCM出稿の相談をした際に、リアルタイムで効果が可視化できるような仕組みもセットで提案してほしいとお願いしていました。
馬場:竹下さんのおっしゃるとおり、これまではテレビCMの効果検証に時間がかかりがちで、それゆえ初めて出稿を考える企業の方たちにとってハードルになっていました。その点、ノバセルさんの「ノバセルアナリティクス」はテレビCMの効果をリアルタイムで可視化でき、データをふまえた放映プランの最適化まで導きだすことができます。可視化データという安心材料をお客さまに提供でき、より良いテレビCM実施を支援できる多機能性から、プレゼン時点からPDCAフレームの軸に据えた次第です。
網野:ノバセルを有効活用するには、その特徴を理解する“使い手”の存在が不可欠です。馬場さんをはじめとしたADKマーケティング・ソリューションズの皆さんとは3年以上のお付き合いで、うまく活用するうえでの組織体制まで整えていただいています。
WEBサイトの流入から営業につながるマーケティング施策に生かす
―テレビCM施策に期待した効果をお聞かせください。
馬場:今回の施策のために作成したPDCAフレームでは第1KPIに社名・ブランド認知を設定しましたが、認知を獲得しただけではビジネスに発展しません。そこで第2KPIとして興味喚起度を測る指標としてWEBサイト来訪を掲げ、サービス内容の理解と企業ビジョンの共感につなげることを目指しました。「ノバセルアナリティクス」を活用してテレビCMからWEBサイトへの橋渡しを実現できるか。今回のテレビCM施策におけるエージェンシーしての大きなミッションでした。
網野:私も馬場さんと同じ考えで、AKKODiSコンサルティングさんが扱う無形商材の成約プロセスには、サービス内容を深く理解するフェーズが必要です。そのためにもテレビCMを見た後に、WEBサイトに訪問してもらうことを目指すべきと考えました。
また、テレビCMを入り口にした接点は、ターゲットである経営層からの信用/信頼の獲得にも寄与していると考えています。テレビCMは他メディア以上に厳格な放映上の考査を経ていることから、信頼感が高い。最初に社名を知って、興味を持ってもらうフェーズではテレビCMが適切と考えました。
竹下:テレビで獲得した認知をノバセルさんのソリューションがあることで、WEBサイトのセッション流入まで測定できたのは心強かったです。曜日毎・時間帯毎の効果も可視化できました。現在はテレビCMのブラッシュアップと並行してWEBサイトの改善・充実化を行い、経営ビジョンと事業内容の理解を進めて共感の輪を広げているところです。
馬場:認知してからWEBサイトにアクセスする行動に移せているというのは、それだけ“認知の質”が高いということ。ビジネスを成長させるうえで、どこまで深度をともなう認知を獲得できるかが重要になります。PDCAフレームの中央に「ノバセルアナリティクス」を配置した背景にはそうした理由もあります。
竹下:2023年3月にテレビCMの放映を開始し、ノバセルさんのおかげでWEBサイトセッション数を含めた効果を経営層に即時報告することができました。テレビCMは当社事業をグロースさせるための重要なピースであり、ブランドマネージャーにとっては「盾と剣」です。テレビCM施策を継続していくための根拠となるデータを提示し、リアルタイム情報をもとにCM内容を改良できる。その効果を証明できた意義は大きいです。
テレビCMの精度を高め、新規ビジネスとして確立させるために継続して運用する
―今後のAKKODiSコンサルティングのマーケティング活動の展望についてそれぞれの考えをお聞かせください。
竹下:より効果的なテレビCMを放映できるよう、ノバセルさんを活用したA/Bテストの可能性を探っていきたいです。テスト結果を可視化できればプランニングの幅を持たせることができます。さらに、WEBサイトに流入したターゲット層を成約につなげるための精緻な動線づくりを進めていくつもりです。ADKマーケティング・ソリューションズさんとノバセルさんには、これからも詳細な分析で支援いただくことを望みます。
馬場:私たちのPDCAフレームの最終目的は「ターゲットの量と質を最大化し、クライアントビジネスの成長に繋げる」ことです。テレビCM由来のユーザーは、自発的な検索行動でWebサイトに来訪している為、回遊性が高く、離脱率の低い良質なターゲットであるという仮説を持っています。その仮説立証のためにも、今後、ノバセルさんのデータと紐づけてそういった分析にもチャレンジしていきます。当社は、より多面的にKPIを捉えることで、プロモーション効果の可視化、ひいてはビジネスの成長要因を明らかにし、引き続きサポートさせていただきたいと考えています。
網野:ノバセルとしてはセッションだけでなく多面的な項目でテレビCMをトラッキングできる仕組みづくりも検討しています。現時点でも、競合他社とのCM効果を比較分析できる「ノバセル トレンド」や、最短20分で顧客反応を調査できる「ノビシロ」など、AKKODiSコンサルティングさんの事業成長を支援できるサービスを複数展開しています。サービス間の連動性を高めながら、テレビCMに希望を見出す企業様をサポートしていきたいです。
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