スタッフの人柄を発信し入社後の齟齬を解消 ナカジツのSNS採用広報

SNSを採用活動に活用するには何がポイントになるのか。不動産に関連する幅広いサービスを提供するナカジツがSNSで採用広報をするにあたり行っている、投稿の工夫点や反響などについて聞いた。

※本記事は、『広報会議』7月号(6月1日発売予定)の転載記事です。

ナカジツ採用チャンネル
@nakajitsu.saiyou

社員数:738名(2023年5月時点)
採用での運用SNS:Twitter、Instagram、YouTube、Facebook、LINE、TiKTok
運用体制:人財開発課3名、人事・組織戦略課1名
開設年:10年以上前
更新頻度:Twitter・Instagramは週に1度以上、Twitterの採用担当個人のアカウントはほぼ毎日、YouTubeは2週間に1度以上
候補者との連絡ツール:LINE、Twitter・InstagramのDM、ATS

不動産に関連する幅広いサービスを提供するナカジツ。ときにブラックなイメージを持たれてしまうケースもある不動産・建築業界で、同社が掲げる「業界革新」の思いの届きづらさが課題であった。また、採用活動を通じて、応募者に入社後のリアルなビジョンを描いてもらう難しさも感じていたという。

HPやナビサイトの情報では分からない同社の良さを知ってもらい、入社後のミスマッチを最小にしたい。そのために、リアルタイムで気軽に情報を伝えられるSNSを用いて社風やスタッフの日常を発信してはどうか。このような思いから、採用活動におけるSNSの運用を開始した。

投稿のポイントは「ありのままを見せる」こと。「包み隠さずすべてを見せるというスタンスで、求職者の方に当社で働くイメージを持ってもらえるよう工夫しています」と、同社人財開発部に所属する加藤優治氏は話す。

写真 キャプション YouTubeの「ナカジツ採用チャンネル」
YouTubeの「ナカジツ採用チャンネル」では、「社員1日密着!」企画も多数配信。建築プロデューサー、不動産コンサルティング営業など、様々な職種のリアルな1日を映し出すことで、「ナカジツで働く人」を発信している。

SNSによる相互理解で採用面接もスムーズに

これまでで反響の大きかったコンテンツは、ナカジツ採用チャンネル(YouTube)の「社員1日密着」動画とTikTokの「踊ってみた」系の動画。求職者からは「Twitter・Instagram・YouTubeを見た」といった声が多数あり、認知拡大に寄与したことを実感しているそう。

応募者とは、事前にSNSを通して相互理解が深まっている状態で採用面接を行うことができ、より濃密で有意義な時間がつくれるようになった。取引先や学校などからも同社の取り組みに関心が集まっており、SNSに登場する同社スタッフにとっても、自分の活躍が注目されることでやりがいが生まれ、社内のエンゲージメント向上にも繋がっているという。

「内容が社内の自己満足で終わっては意味がありません。さらに、ありきたりで面白みがないと埋もれてしまいます。応募者にとって有益で、当社らしさも伝わる魅力的なコンテンツづくりは容易ではありませんが、当社の最大の強みは『人』。スタッフの人柄や取り組みに焦点を当てて、情報発信を行っています」と、同じく人財開発部の山中千波氏は述べた。

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月刊『広報会議』7月号

  • 【特集 第1部】
  • 社内コミュニケーション
  • 従業員が参画したくなる伝え方
  • 【第2部】
  • 広報の業務効率化から新アイデア発想まで
  • 生成AIの使い方と注意事項
  • 【REPORT】
  • パブリシティ活動の目標設定


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