サービス産業生産性協議会は8月1日、2023年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査として、10業種(百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食、カフェ、携帯電話、宅配便、証券、MVNO*)の顧客満足度を発表した。
*MVNOは仮想移動体通信事業者を指す。
同調査はサービス産業の生産性を測るうえで重要な「顧客満足」を数値化・可視化して、企業や業種の成長に資する情報として用いることが目的。顧客期待、知覚品質、知覚価値、顧客満足、推奨意向、ロイヤルティ、感動指標、失望指標、CSR 指標の計9指標からスコアを算出している。
2023年度の第1回の調査対象となるのは、先述の10業種86企業・ブランド。本年度は年4回に分け、30業種以上の調査を行う予定だ。調査対象は、昨年度から1業種3企業増加した。
各業種で最も高いスコアを獲得した企業と、業種別順位の詳細は以下の通り。
- 各業種の顧客満足1位企業・ブランド(括弧内は、それぞれの業種においてランキング対象企業の数)
- 百貨店(6):阪急百貨店
- スーパーマーケット(7):オーケー
- コンビニエンスストア(6):セイコーマート
- ドラッグストア(7):ディスカウントドラッグコスモス
- 飲食(17):サイゼリヤ
- カフェ(5):コメダ珈琲店
- 携帯電話(9):LINEMO
- 宅配便(3):ヤマト運輸
- 証券(7):SBI証券
- 【特別調査】MVNO(仮想移動体通信事業者)(5):mineo
また、各業種の平均スコア推移は以下の通り。
宅配便業種では、ヤマト運輸が15年連続で1位。今年度も昨年度同様、佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の3企業が対象で、業種全体での平均スコアは2018年度から2021年度にかけて上昇したが、2022年度からは低下傾向にある。
一方、スーパーマーケット業種(対象7企業・ブランド)は2020年度以降、平均スコアが低下。13年連続で1位を獲得しているオーケーも今年度、2022年度に回復したスコアが低下した。
カフェ業種(対象5企業・ブランド)は2020年度以降、スコアが低下している。昨年度1位のスターバックスはスコアが減少し、本年度はコメダ珈琲店が1位になった。
本調査期間は2022年5月17日~5月25日。インターネットモニターを用い、利用経験の有無を調査する1次回答と、サービスに関する具体的な評価を聞く2次回答を依頼した。回答者数は26,187人(順位に含む72企業・ブランドの回答者は23,185人)。回答は1人につき1企業・ブランドのみで、「回答者300人以上確保」や「前回調査実績」などの条件を満たさない企業・ブランドは順位の対象外としている。