小学館は7月10日、渋谷駅や神保町駅など都内各所に漫画『トリリオンゲーム』の交通広告を掲出した。同作品は7月12日に第7集を発売しており、今回はそのプロモーションの一環で実施された。中でも渋谷駅の広告はサイバーエージェントへ戦線布告する内容となっており、実在の企業とのバトルを演出した。
『トリリオンゲーム』は『ビッグコミックスペリオール』に連載中の作品。口達者な主人公のハルが友人のガクと共に会社を立ち上げ、1兆ドルを稼ぐというストーリーで、7月には目黒連主演でテレビドラマ化もされている。
広告は4パターンあり、ハルの鋭い目線の下には「ゲームもメディアも、お前らの事業ぜんぶ俺らがいただく。」「IT業界の次のトップは、俺らだ。」などの強気なセリフが並ぶ。現実の企業に向けたような、「挑戦広告」となっている。
さらに渋谷駅の広告は、サイバーエージェントとの「バトル広告」となっており、左のハルの挑戦的なセリフに対し、サイバーエージェントが「やれるもんならやってみてください。」というコピーで対抗。作品の世界観を反映した内容だ。
この広告を手がけた博報堂のプランナー 内山智義氏は『トリリオンゲーム』の魅力について「大企業にハッタリをかましながら1兆ドル稼ぐ主人公・ハルの大胆な性格や言動です」と話す。広告ではその魅力を表現したと言い、「『ハルが実在の大企業へ挑戦状をたたきつける』という大胆な広告で、作品らしさを表現しました」(内山氏)。
また、「バトル広告」は、サイバーエージェントの藤田社長が漫画の作品監修に入っていたことから実現。架空のキャラクターと実在の企業が煽り合う、次元を超えた対決となった。
「神保町駅・新宿駅に掲出した広告では、『科学』『唆る』といった言葉を入れることで、明言せずとも原作者が同じ稲垣理一郎先生の某漫画(Dr.STONE)を煽っていると『分かる人には分かる』コピーにしました」と内山氏。その演出に気づいた漫画ファンからは、「アツい演出」「そそる広告」など大きな反響があったという。
スタッフリスト
- 企画制作
- 博報堂
- CD+C
- 内山智義
- CD+PRプランナー
- 根本崚佑
- C
- 勝木英行
- AD+D
- 奥野凛
- AE
- 井上芸、石井健太、工藤祐基
- 製版+印刷
- 精美堂
- 掲出
- 東急東横線渋谷駅、東京メトロ半蔵門線+都営地下鉄新宿線神保町駅、京王線新宿駅、東京メトロ千代田線赤坂駅、東急田園都市線二子玉川駅、JR品川駅、東京メトロ銀座線赤坂見附駅(7/10~7/16)、東京メトロ半蔵門線 神保町駅(7/12~7/18)