※本記事は6月30日発売の月刊『宣伝会議』8月号の転載記事です。
カバヤ食品
マーケティング本部
本部長
宮川孝一氏
テキスト
ハード系グミ「タフグミ」初のCM
1946年の創業以来、「さくさくぱんだ」や「ジューC」などのブランドを展開するカバヤ食品。1952年にキャラメル商品のキャンペーン景品として誕生した「カバヤ児童文庫」は第12巻第15号まで、159冊も続くなど大ヒット。他にも「セボンスター」や「ビッグワンガム」、「ほねほねザウルス」など玩具菓子のパイオニアとしても知られる。
チョコレートや焼き菓子など、幅広いラインナップを展開する同社が近年注力しているのがグミ市場だ。2004年に発売したやわらかな食感と果実の風味が特長の「ピュアラルグミ」に加え、主力製品として登場したのが、高弾力で大粒の「TOUGH GUMMY(タフグミ)」だった。2014年の発売以降、着実に売上が伸びていたことから、2023年5月、初のテレビCMの全国放映を開始した。
商品力に手応え さらなる認知・消費拡大へ
「これまで当社のマーケティング・コミュニケーション施策は店頭、イベント、キャンペーンが中心。マス広告を積極的に投下するという方針ではありませんでした」と語るのはマーケティング本部 宮川孝一氏だ。
これまでの「ピュアラルグミ」では人気キャラクターとコラボレーションし、SNSでのプレゼントキャンペーンを開催したり、塩分を手軽に補給できる「塩分チャージタブレッツ」では夏場に学校でのサンプリングを実施するなど、マス広告以外の施策を中心に実施してきた。「こうした複合的な施策を通じて消費者との多様な接点を持つように心がけてきました」(宮川氏)。
では、なぜ「タフグミ」はテレビCMの投下に踏み切ったのか。宮川氏はその理由を「タフグミの商品力の強さ」と「グミカテゴリの市場拡大」と説明する。「『タフグミ』の特長は、独自レシピによって実現した、クセになる弾力食感です。独特の噛み応えで、リピーターも多く売上も順調に伸びています。
一方で近年、グミカテゴリ全体が好調で、毎週のように何種類もの新商品が発売されます。その中で『タフグミは数あるハードグミの一種』として埋もれないようにすることに課題を感じていました」(宮川氏)。商品力に自信があるからこそ、テレビCMでさらなるユーザーを獲得し、ハードグミの中で唯一無二の存在を目指すことを決めたのだ。
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『宣伝会議』8月号(6月30日発売)
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