サントリーウエルネスの制作担当者が「独学の限界」を超えた方法

健康食品・化粧品の製造販売を行うサントリーウエルネスにて、会報誌制作を担当する内野大介氏にコピーライティング実践講座を受講した経緯と成果について聞いた。

サントリーウエルネス 内野氏

—— 現在のご業務を教えてください。

サービス事業部で、サントリーウエルネスのお客様へ商品とともにお送りする会報誌「美感遊創」の企画・編集・執筆を担っています。

—— ご受講の動機やきっかけを教えてください。

動機は「独学の限界を感じた」こと、きっかけは社内でさまざまな制作物の内製化プロジェクトが立ち上がったことです。

—— 独学の限界とはどんなことですか?

もともと企画と言語表現が好きで、コピーライターの思考法や表現方法を学び業務に役立てようと関連する本を多く読んでいました。学習を進めるうちに、基盤となる要素を体系的に学習したいという思いが芽生えました。しかしながら、その術を見出すことができずにいました。
また、数年前からプライベートで宣伝会議賞に応募したことがあるのですが、結果を見比べてみると、独学でやっている自分とプロとしてコピーを書いている人との間には、地続きではない「見えない壁」のようなものを感じていました。

—— そういった想いが個人的に高まっているところに、社内で制作物の内製化プロジェクトが立ち上がったのですね。

そうです。「お客様と強いつながりを構築したい。」「開発時の熱量をそのままにスピード感を持って私たちの想いと技術の高さを伝えたい」という機運が社内で高まりました。そこで今まで外部の制作会社に依頼していたLPや広告バナー、会報誌の内製化プロジェクトが立ち上がりました。
その時、私はサプリメントの開発部署に所属していたのですが、お客様向けのアウトプットの幅をもっと広げたいという想いで、内製化に挑めそうな現在の部署に異動を希望しました。

「型を破るには、まずは型を知ることから」

—— その異動を希望するタイミングでご受講されたわけですね。

はい。異動の希望を出すにあたって自分のスキルを棚卸した際に、「自分がクリエイティブを作る側になるには、到底実力が足りなのではないか」と不安になりました。また、現在の上長から「今までにない面白いことをやろうとして型を破るためには、型を知らないと。型を知ったうえで破っていくのが型破り。まずは型を知ることが重要」という言葉をもらい、受講を決意しました。

—— なぜ、当講座を選ばれたのでしょうか?

二点あります。一点目は、コピーは製作者のセンスや直感で作られていると思っていましたが、この講座ではコピーはセンスの問題ではなく再現性のある「型」や思考法があり、それを身に付けられると謳っていたので興味を持ちました。
二点目は、講師ラインナップです。現役で第一線にいる複数の講師から学べるのは大きいと思いました。コピーを書く、思考するということを色々な観点から話が聞けるのも魅力でした。

心を動かす表現は、センスの問題ではないことを実感

—— 実際にご受講されてみていかがでしたか?

本当に、「型」がある、心を動かす表現はセンスの問題ではない、ということがわかりました。
コピープラットフォームで、基盤になる何を言うか・どうやって言うかをしっかり決めて、そこに、エモーションな要素などをプラスしていく。クリエイティブな視点と論理的な視点を行き来して思考や表現を深めて最終アウトプットを作っていくメソッドを学べました。
受講前は思考の行き来がなく、「これは面白い!」という瞬発力に頼っていたので、アウトプットされた成果物が浅かったのだと痛感しました。

0歳、2歳、5歳の3人の子育てと仕事と受講の三足の草鞋生活

—— 受講の時間はどのように捻出していたのでしょうか?

0歳、2歳、5歳の3人の子供がいるので、集中して学習するモードとながら視聴モードの2つを使い分けていました。
一度目の視聴は終業後にオフィスに少し残ってノートを取りながら視聴して、そのあとの理解を深めるためのながら視聴は、子供の手がかからないタイミングを狙って視聴していました。寝かしつけを終わらせた後にジムで走っているので、その時間で、少し長めの時間視聴しました。また、子供が「おかあさんといっしょ」などの子供向け番組に集中しているタイミングでは、短時間集中で講座の動画を見たりしていましたね。

受講後は外部の制作会社に代わり会報誌のコンテンツ企画や記事執筆も担う

—— ご受講後の成果や変化があれば教えてください

以前より、質が高い企画を出せるようになりました。以前は瞬発力で企画を出していたところがあり、速度は速かったですが、本当に芯をとらえていたかというと違ったように感じます。
受講後は、企画やアウトプットに関して思考を深める方法を知ることができたので、きちんと理論をもって練ることが出来ているように感じます。

また、講座をしっかり受けて「型」を学んだというエビデンスがあるので、社内で自分の発言に説得力や信頼を得ることが出来ました。いままでは、制作部分を自分が担う提案をするとなんとなく、「制作会社の人間でもない内野に本当にできるのか?」というような空気もあったのですが、「講座も受講しているし、内野が言うならやらせてみるか」という機運が得られ、さまざまな提案が通りやすくなりました。自分が主導で行う制作の範囲も広がりました。

—— 内製化に貢献できているわけですね。

そうですね。ほかにも、ボディコピーについても学んだので、「美感遊創」の記事制作の際に、お客様に刺さる長尺の文章をちゃんと書けるようになりました。文節を分けて、明確な意図をもって読者に刺さる文を入れて、肉付けしていくというプロセスを学んだことで、今までほぼ外注だったライティング業務もある程度私が担当することができています。

内野氏が作成を担当したチラシ。チラシ上部のコピーなど、複数箇所のコピーを手掛ける。

—— 今後の展望などがあれば教えてください

今までは、クリエイティブに関して「いつかはやってみたいけど、実力が伴っていないような気がして不安」と思い、業務で攻めることができなかったですが、現在は受講を通して得たものを生かして業務を推進できています。これからは、より自分の血肉にしながらもっと幅広くお客様の目に触れるクリエイティブにかかわっていきたいと思っています。



 

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