博報堂DYメディアパートナーズが、博報堂DYスポーツマーケティングとデータスタジアムと共に実施している「アスリートイメージ評価調査」を基に、SDGsの17の目標とスポーツ・アスリートの関係性について調査。スポーツ・アスリートが期待されているSDGs目標TOP3は、「ジェンダー平等の実現」、「平和と公正をすべての人に」、「パートナーシップで目標を達成しよう」という結果になった。
「アスリートイメージ評価調査」とは、CMキャスティングの際に使用する基礎データとしての活用を主な目的に、アスリートの認知度、好意度、29項目のイメージ評価による調査。同社が定期的に実施している。首都圏+京阪神圏 (東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)に在住の15~69歳の男女が対象で、今回は、2023年3月2~7日の調査と2022年2月24~28日の調査を基に、スポーツ・アスリートが期待されているSDGs目標などについて分析を行った。
調査によると、SDGsの17の目標に対して、企業やメディア、団体などのメッセージや活動をどれだけ見聞きしているか、SDGs目標への情報接触度が高い項目は、1位「ジェンダー平等を実現しよう」(63.3%)、2位「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」(55.5%)、3位「つくる責任 つかう責任」(54.8%)、4位「気候変動に具体的な対策を」(53.7%)、5位「海の豊かさを守ろう」(52.8%)となった。
一方で、スポーツ・アスリートへの期待感が高いSDGs目標は、1位「ジェンダー平等を実現しよう」(39.3%)、2位「平和と公正をすべての人に」(35.0%)、3位「パートナーシップで目標を達成しよう」(33.0%)、4位「すべての人に健康と福祉を」(31.2%)、5位「人や国の不平等をなくそう」(29.0%)となった。
また、SDGs17の目標の情報接触度を、性年代別に分析したところ、17の目標それぞれの情報接触度の平均値は、女性10代、男性10代が他の層よりも高くなっていた。男女10代は、17の目標のすべてで合計(調査対象者全体)を上回っており、男女10代の情報接触度の高さが明らかになったという。
このとき、スポーツ・アスリートへのSDGs17の目標への貢献の期待感についても、男性10代、女性10代の数値が高くなっている。
さらに、スポーツの会場観戦の頻度とテレビ観戦の視聴番組数を組み合わせて、スポーツへの関心度を、ヘビー/ミドル/ライト/無関心の4層に分類。スポーツ関心層別の、スポーツ・アスリートのSDGs目標に関する情報接触の経路を分析した。
情報接触の経路として、全層で「テレビ」が最も高くなり、ヘビー層では「アスリート本人/所属チームなどの発信」「新聞」「ネットテレビ・動画」が約3割、ミドル層では「新聞」「アスリート本人/所属チームなどの発信」が約2割と、ライト層や無関心よりも高くなる傾向となったという。アスリート本人や所属チームによるSNS発信などの影響力が明らかになった。
またスポーツ・アスリートへの期待感を2022年と2023年で経年比較したところ、2022年2月調査と2023年3月調査の比較では、17の目標のすべてにおいて期待感が増加していることが分かった。