電通のヘルスケア領域のターゲット戦略やビジネスモデルの策定から開発、市場投入、コミュニケーション施策までをワンストップでサポートする専門組織「電通ヘルスケアチーム」は8月30日、第17回「ウェルネス1万人調査」の結果を発表した。本調査は、6月9日~12日までの4日間で全国20~60代の男女計1万人を対象にインターネットで実施した。
2007年から毎年実施している本調査では、生活者の健康意識や行動からヘルスケアインサイトを把握し、その変化について経年比較すると共に、新型コロナウイルス感染症拡大による影響も分析している。また、認知が広がりつつあるヘルスケア系デバイスやアプリ、パーソナライズサービスの利用状況や意向など、ヘルスケア領域における最新動向の実態や市場ニーズについても生活者視点で調査している。
今回の調査の結果、「ウェルビーイング」(精神的・身体的・社会的に健康で幸福であること)の言葉の認知は2022年の20.8%から25.4%に増加。自身の「幸せ度」は男女共に60代が最も高いことが分かった。
「常に健康を意識した生活をしている」と回答した人の割合は、コロナ禍の2021年(37.1%)をピークに減少し、今回は33.9%という結果に。1カ月あたりに健康のためにかけている金額は、「商品」が1331円、「サービス」が896円となり、共に過去5年間で最少だった。
また健康意識/行動によるクラスター分析で、生活者を7タイプに分類。「幸せ度」が高いタイプは、「クラシック健康生活層」「デジタルヘルスケア層」「心身ともに健康志向層」。「心身ともに健康志向層」が「健康のための商品」にかけている1カ月あたりの金額は2516円で、「何もかも無関心層」の約4倍となっている。
そのほか、スマホやヘルスケアデバイスで「食事内容の記録/管理」や「睡眠の測定/記録」を行っている人が、記録や測定を継続する続ける理由は、「自分の身体の健康のため」「自分の心の健康、平穏のため」などが高い傾向にあることが分かった。