アンカー・ジャパンがタクシーへの充電ケーブルの設置を進めている。9月8日、日本交通の一部のワゴンタクシー車両とタクシーアプリ「GO」で指定注文できるトヨタ「アルファード」約140台に、USB急速充電器とケーブル2種、ケーブルホルダーを設置した。
アンカーが日本交通のタクシー車両へ充電ケーブルを設置し始めたのはことし1月。8月末時点で約5000台まで導入を広げた。従来車両はスマートフォンやタブレット端末が対象だが、今回は新たに最大65ワットを出力する急速充電器を設け、アップル社のパソコン「MacBook Air」とスマホを同時に充電できるようにした。
背もたれ部分に取り付けた什器からそのままケーブルを端末に差して使える。什器には「ANKER」のロゴも大きく記載した。
東京のタクシーの利用者は、1カ月あたり1〜3回のライトユーザーが増加傾向にある。東京タクシー・ハイヤー協会のアンケート調査では、1カ月の利用回数を尋ねる設問に「1回〜3回位」と答えた人が2019年度は55.8%、22年度は64.6%だった(サンプル数は19年度が1026人、22年度が1936人)。
タクシーの輸送量(人ベース)は21年4月〜22年3月で8億300万人で、22年1〜12月は前年を上回るペースとなっている。一方、長期間では減少が続いており、2005年に対して6割を切った。法人利用の減少や、運転手不足によるタクシー車両の実働率の低下、ほかの交通機関に比べて割高感があるなどの要因がある。