NTTデータはこのほど、京都銀行のスマートフォンアプリに地域企業の広告やクーポンを配信する広告事業に参入すると発表した。9月11日時点では、居酒屋やラーメン店などの紹介が載っており、クーポンは一部。機能拡充によってアプリ利用率を高めるほか、口座を持たない人にも利用してもらうことで、銀行としての見込み客の獲得につなげる。
現在の収入や将来のライフイベントを入力すると、資金収支や資産寿命、生活設計に関連するアドバイスが見られるライフプランシミュレーション機能と合わせ、アプリに追加した。広告やクーポンは顧客の属性や嗜好に応じて、地元企業の広告・地域クーポンを推奨(リコメンド)表示する。グループで運営するネットモールとも連携する。
京都銀行のアプリは、NTTデータが提供する銀行向けバンキングアプリ構築サービスを利用したもの。サービス構築、外部サービス連携支援、広告ビジネスの立ち上げ支援も行った。京都銀行は今後、住宅の購入やリフォーム、相続に関するサービスなども追加する予定。顧客のライフステージに応じた目的別預金や、ローン申し込みなどの利用を促す。
2021年5月の銀行法改正で、銀行は本業以外でも収益をあげられるようになった。広告などのほか、ITシステムの販売やデータ分析、登録型人材派遣業などに参入できる。