AIに対する期待は「無駄・非効率な業務が減ること」が最多 電通 生活者意識調査

電通は9月13日、国内電通グループ横断でAIに関するプロジェクトを推進する「AI MIRAI」のもと、全国15~69歳の生活者3000人を対象にした「AIに関する生活者意識調査」の結果を発表した。

 

AIには「無駄・非効率な業務が減ること」を最も期待

調査の結果、生活者のAIへの期待は、「無駄・非効率な業務が減ること」(26.4%)が最多となった。以降は、「AIにより産業・技術革新が進むこと」(20.5%)、「社会課題(環境問題、医療問題、災害対策、交通渋滞、人口問題など)の解決につながること」(17.8%)、「必要な情報を収集してくれること」(17.2%)、「言語の壁を越えいろいろな情報や人とコミュニケーションがとれること」(17.1%)と続いた(図1)。また、性年代別では、男性10代(15~19歳)が、各項目で全体平均(15~69歳の男女)を上回った。

【図1】

実データ グラフィック

 

一般企業従事者の約7割がAIの導入を検討

AIによる業務の代替が進むと想定したとき、AIに任せてもよいと思う業務は、「翻訳」(42.4%)、「ルーティンワーク・単純作業」(37.7%)、「組み立て作業」(36.3%)などが目立った。一方で、AIに任せず、人間がやった方がよいと思う業務は、「医療処置」(40.7%)、「医療診断」(36.7%)、「経営などの意思決定」(30.6%)などが挙がった。

一般企業従事者がAI導入を考える目的は、「人手不足対策」(73.0%)が最も高く、「コスト対策」(70.1%)、「ビジネスチャンス」(66.6%)と続き、いずれの項目においても約7割に上った(図2)。AIの導入時期は、最も意向が高かった「人手不足対策としての導入」(73.0%)では、「今すぐ」(8%)から「半年以内」(5.8%)までの合計が約3割(32.7%)となった(図2)

【図2】

実データ グラフィック

 

従業員数300人以上の企業は、「AIは積極的に活用すべき」と考える人が多い

従業員数300人以上の企業は、300人未満の企業に比べ、「自社におけるAI導入は、コストというよりも業務効率化や人員対策につながる方が大きいと思う」(従業員数300人以上:51.6%、従業員数300人未満:43.4%)、「AIを活用することで業務効率の向上につながるため、自社業務においても積極的に活用すべきである」(従業員数300人以上:49.5%、従業員数300人未満:37.4%)と考える人が多い結果となった(図3)

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【図3】

実データ グラフィック

 

【調査概要】

・目的:日本におけるAIの認知・期待・不安などの傾向把握、およびAI普及と関連ビジネスへの貢献。
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:15~69歳の男女
・サンプル数:3000(人口構成比にのっとり回収)
       15~19歳(性別ごとに回収、208ss)
       20~69歳(性別・10歳ごとに回収、2792ss)
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:2023年6月14日~6月21日
・調査機関:株式会社電通マクロミルインサイト


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