※本記事は、広報会議2023年11月号の巻頭特集「訪れたくなる!観光を促す技」から抜粋しています。
- DATA
- ① 本アカウント
- ユーザー名 @kankomie
- 開設時期 2016年6月
- フォロワー数 約4万7000人(2023年9月時点)
- 更新頻度 ほぼ毎日
- ② まとめ・リール動画アカウント
- ユーザー名 @kankomie_2nd
- 開設時期 2023年7月
- フォロワー数 305人(2023年9月時点)
- 更新頻度 週2~3回
- ①②共通
- ターゲット 20~50代中心
- 目的 三重県へより多くの人に足を運んでもらうため
- 運用部署 三重県観光連盟プロモーションチーム6人。動画制作は一部、外注している。
三重県観光連盟では2023年7 月、Instagramで従来の公式アカウントに加え、新たに動画専用のアカウントを開設した。
従来、景色の写真などを中心に投稿し多くのフォロワーを集めてきた同組織。新アカウントでは、昨今注目されているショート動画を積極的に投稿し、より多くの観光客の誘致を狙っている。
ショート動画は、新たな層にアプローチするため、制作時からSNSトレンドの反映を意識。観光する人が知りたい場所や営業時間といった情報を盛り込みつつ、文字を目立たせたサムネイルを置いた。
さらにナレーションとテロップも付けているほか、流行りのBGMも使いながら県内の魅力をテンポよく紹介する構成に仕上げている。
このようにトレンドを反映した動画を展開できる背景には、三重県観光連盟が2021年に行ったTikTokでの施策がある。
同施策は「著名なインフルエンサーから三重の魅力を伝える動画の撮影方法を習う」ことを目的としたもの。
著名なインフルエンサーが投稿した三重県の景色などの撮影方法を、同組織が公式アカウントでも取り入れたという。こうした経験で得たノウハウが、SNSトレンドにフィットする動画の投稿にもつながっているのだ。
アカウントの統一感を維持
では、なぜInstagramアカウントを画像・動画投稿用とすみ分けたのか。
その狙いを担当者は「それぞれのアカウントにおける投稿欄の統一性を高め、フォロワーの増加を図るため」と語る。
そもそもユーザーがフォローするまでの行動として、レコメンドされた投稿を見る、良いと思うものがあれば投稿元アカウントのプロフィールを確認、フォローするかを検討するのが一般的だ。
その際、投稿に統一感があると「どんな投稿をしているアカウントか」が一目で分かりフォロワーの増加につながりやすい。
しかし三重県観光連盟の従来のアカウントの投稿は、景色などの写真がメインで、テキストが目立つサムネイルを入れると統一感が崩れてしまう。これが新アカウントを開設した経緯だという。
今後は双方のアカウントを相互に活用し、さらに「足を運びたくなる」投稿を目指していく。
巻頭特集「訪れたくなる!観光を促す技」(『広報会議』2023年11月号) ではこのほかにも、自治体のSNS活用(TikTok、YouTube)やインフルエンサーの活用術、インバウンドの誘客、風評に負けない対策なども掲載しています。
自社や自分たちの地域の資源を魅力的に伝え、足を運んでもらう企画づくりに役立てて下さい。
広報会議2023年11月号(9月29日発売)
- 特集
- 旅先選びのポイントは「動画」
- 地域に足を運んでもらうには?
- 訪れたくなる!観光を促す技
- SNS動画・コラボ/自治体事例
- 訪日客の口コミ促進/風評に負けない対策
- INTERVIEW
- インフルエンサーに聞いた動画づくり
- 地域ならではの魅力が伝わる3ステップとは
- 窪雄貴(くぼたび)・くつざわ
- インフルエンサーを効果的に活用し
- 地域に足を運ばせるコツとは?
- LIDDELL代表取締役CEO 福田晃一氏
- OPINION
- Z世代は「旅行先」をどう選ぶ
- 検索方法 重視する情報
- 今瀧健登氏 (僕と私と 代表取締役 CEO)
- CASE1
- 「【公式】山梨県が良すぎる」
- 観光イメージつかめる動画で反応得る
- 山梨県・TikTok
- CASE2
- SNSのトレンドを踏まえた紹介動画
- 三重県観光連盟・Instagram
- CASE3
- 動画を継続的に投稿できる体制を整備
- 福岡県北九州市 北九州コンベンション協会・YouTube
- INTERVIEW
- ニューヨーク・タイムズ効果で再認識
- 「日常の中にある」地域の魅力を共有する広報
- 岩手県盛岡市
- 外国人観光客の10人にひとりが来館
- チームラボによる発信したくなる仕組みづくり
- INTERVIEW
- 推しポケモンの魅力と地域の魅力を掛け算する
- ストーリーを重視したコラボ施策
- GUIDE
- 旅行者の安全を保つ「観光危機管理」と
- 安心感をもたらす危機コミュニケーション
- 髙松正人 観光レジリエンス研究所 代表
- INTERVIEW
- 風評による不安を解消する発信
- 生活者が自ら判断できる材料を提示
- 福島県いわき市
- COLUMN
- 共感・支援の輪を広げ 行動を促す
- ふるさと納税&クラウドファンディング活用事例
- REPORT
- アフター大河を見据えて活動する
- 『どうする家康』を起点とした観光PR
- 愛知県岡崎市
- 特集2 コーポレートブランディングカンファレンス・レポート
- 企業ブランディングのノウハウ
- CASE
- タカラスタンダード
- REPORT
- 揚羽/たきコーポレーション IGI/Qetic
ほか連載多数