「人間活動を最大化」 電通デジタル、新サービスブランド「∞AI」を発表

電通デジタルは10月5日、「AI事業戦略発表会」を開催した。同社は、AIを活用した企業の次世代マーケティング活動を統合的に支援するため、同社が展開するAIサービスブランドを新たに「∞AI(ムゲンエーアイ)」と定めた。


写真 人物 左から、電通デジタル 執行役員 データ AI 部門長 山本覚氏、同 代表取締役社長執行役員 瀧本恒氏
左から、電通デジタル 執行役員 データ AI 部門長 山本覚氏、同 代表取締役社長執行役員 瀧本恒氏。

発表会では、はじめに電通デジタルの代表取締役社長執行役員 瀧本恒氏が登壇し、電通デジタルの事業領域について紹介。続いて、執行役員 データ AI 部門長 山本覚氏がAI事業戦略についてプレゼンテーションを行った。

昨今、生成AI市場の急激な拡大に伴い、企業の目的や特長に沿った最適なAIソリューションの活用や、企業が保有するデータとAIのシームレスな連携など、事業成果を最大化させるための対応が急務となっている。2017年頃より生成AIに関する取り組みを行ってきた同社は「∞AI」を通じて、これらの課題に総合的に対応する狙いがある。

山本氏は、生活者が商品・ブランドを発見し、理解し、ファンになることをサポートする3つのAIアプリケーション「∞AI Ads(ムゲンエーアイ アズ)」、「∞AI Chat(ムゲンエーアイ チャット)」、「∞AI Contents(ムゲンエーアイ コンテンツ)」と、それらの基盤となるプラットフォーム「∞AI Marketing Hub(ムゲンエーアイ マーケティング ハブ)」を同日より提供開始することを発表した。


写真 風景 山本氏のスピーチ
山本氏は「∞AI」について、「社会や生活者のために、企業やビジネスの新たな可能性を引き出し、次のステージへと導く、『人間活動を最大化』するための電通デジタルのAIブランド」だと説明した。

各サービスの概要

① ∞AI Ads

広告クリエイティブの制作プロセスをAIを用いて最適化及び最大化する革新的なアプリケーション。「訴求軸発見AI」「クリエイティブ生成AI」「効果予測AI」「改善サジェストAI」の、クリエイティブ制作の4つのステップで生成AIを活用できる。現在、既に26社がPDCAを導入。年内導入60社を目標としている。今後、開発中の「広告バナー自動生成」(年内実装目標)と「動画広告の効果予測」を順次提供する。

② ∞AI Chat

企業ごとにカスタマイズが可能で、質と効率を追求できる対話型AIの開発支援を行うアプリケーション。サービスの特長として、「対話型AIを容易かつ手軽に作成可能」、「各種コミュニケーションツールとの接続」、「対話型AIの導入・運用支援」が挙げられた。企業独自のデータをインプットさせることで、自由な人格・立ち位置の存在をChat AIとして、シンプルな構築が可能に。今後、AIモデリングで導出した分析結果を解釈し、ダッシュボードよりさらに簡易にトークスクリプト化する「対話型営業DX AI」の開発も予定している。

③ ∞AI Contents

機能的効率的なAIに、クリエイティブアイディアを掛け合わせ、真のエンゲージメントの獲得を実現するエンタメ性の高いアプリケーション。具体的にはバーチャルヒューマンの構築やオウンドメディアの構築ができるという。バーチャルヒューマンは15分の声収録とわずか40秒の動画撮影のみで制作することができる。


写真 風景 山本氏が実際にバーチャルヒューマンの瀧本氏と会話する
会場では山本氏が実際にバーチャルヒューマンの瀧本氏と会話する場面も。

④ ∞AI Marketing Hub

生成AIのパフォーマンスをさらに高めるためのプラットフォーム。AIとデータの統合プラットフォームを電通デジタルのサポートで最大活用し、ビジネス/マーケティングを発展させる。多様なデータを一元管理できる「データハブ」、データハブ内のデータを処理し目的に応じた最適なAIの選択・統合・制御を行う「AIハブ」で構成される。2つの機能をシームレスに連携させることで、企業の広範なニーズに対応しながら最良のマーケティングパフォーマンスを生み出す。「∞AI」内のアプリケーションの基盤としてだけでなく、企業独自のサービス開発の基盤としても活用が可能。

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